食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 灰色の挽肉は食べても安全?

Ask the Experts
Is Gray Ground Beef Safe to Eat?
by Berkeley Wellness | March 15, 2017
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food-safety/article/gray-ground-beef-safe-eat
Q:外側が赤くて中がグレーの生挽肉は安全に使える?
A:大丈夫。肉にはミオグロビンという色素が含まれていて酸素に触れると明るい赤に変わる。小売店では挽肉は通常酸素が少し透過するラップで覆われているので肉の表面が赤い色になる。消費者はそれを新鮮だと思う。挽肉が酸素に触れないとミオグロビンは数日で灰色がかった褐色になる。見た目は良くないかもしれないが安全である。
挽肉が全体に渡って灰色あるいは褐色の場合には通常それは時間が経っていて傷んでいる可能性がある。腐敗菌は通常無害であるが肉の臭いが悪く他の劣化をおこす。食べるときには十分加熱すること。
さらに問題なのは挽肉にはサルモネラ大腸菌のような色や臭いに影響しないが病気を引き起こす細菌に汚染されやすいことである。だから挽肉は適切に調理する必要がある。買ったらすぐに冷凍または使用し、肉の温度計を使ってしっかり火を通す。焼けたかどうかを判断するのに色はあまり役にたたない。
冷凍中にも肉が灰色になることがあるが問題はなく食べても安全である。

  • 世界で最も憎まれている作物のイメージチェンジ

Natureニュース
A makeover for the world's most hated crop
Wudan Yan 15 March 2017
http://www.nature.com/news/a-makeover-for-the-world-s-most-hated-crop-1.21634
油ヤシは環境に悪いと悪名高い。最新の遺伝子研究がそれを変えられるか?
油ヤシの一般的イメージは大量の森林破壊、人権侵害、オランウータンの死である。世界のパーム油の85%を生産するインドネシアやマレーシアでは1600万ヘクタール以上の熱帯雨林などが油ヤシに取って代わられ、縮小の兆しはない。悪評にもかかわらず、油ヤシは世界で最も生産性の高い油糧作物である。1ヘクタール当たりの油の生産量は菜種はたった約1/6、大豆は1/10である。しかし油ヤシから得られる油はもっと多い。主な問題は遺伝的およびエピジェネティックな変異が生産性を下げていることで、生育が遅いため性質を見極めるのに3-4年かかる。
(以下研究の話)

  • 医薬品を販売する前に効果を示せ

Show drugs work before selling them
Douglas Sipp, Christopher McCabe & John E. J. Rasko
08 March 2017
http://www.nature.com/news/show-drugs-work-before-selling-them-1.21582
規制には経済的意味もある、とDouglas Sipp, Christopher McCabe & John E. J. Raskoはいう
Donald Trump大統領のFDAの規制を無くすという方針について、多くの人が懸念を表明しているが経済的側面についてしっかり反論している人は少ない。その点についてここで概要を示す。全ての国に注意が必要で、米国市場の医薬品基準の低下は全ての国の健康を害するだろう。
(以下歴史から説明)
規制撤廃派の最も極端な意見は市場が判断できるというもので、もし薬がよく売れるのならそれは価値があるに違いないというものである。もう少し柔らかい意見は市販後に医薬品の有効性情報を集められるというものである。これは第三種の過誤である。(略)
韓国や日本などは有効であるという根拠無しに幹細胞や免疫細胞を販売することを認めている。このことは国内の医薬品企業を栄えさせるかもしれないがその国の医療の価値を下げる。これらの製品は他のどの国でも認可されていない。
(略)
規制がなければ医薬品企業が信頼できる根拠を作る理由がない。
FDAの監視機能があるから医薬品市場が機能する。良い研究と人々がより健康になることの経済的利益が規制無しには失われるだろう。
(トランプ政権の影響を心配している日本は、それどころではなかった。)

Health warning over 'toxic' levels of vitamin D sold in supplements
http://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/health-warning-over-toxic-levels-of-vitamin-d-sold-in-supplements-a7625331.html
英国の検査機関によると数百人の英国人がオンラインで購入したサプリメントビタミンDの過剰使用をしている。最大一日の推奨摂取量の2250倍のビタミンD錠剤は、心臓や腎臓にリスクとなる。NHSラボによると毎週2-3例の過剰使用事例を見ている。

  • 細胞から育てた人工チキンが味覚試験を受ける−しかし誰がそれを規制するのか?

Scienceニュース
Artificial chicken grown from cells gets a taste test—but who will regulate it?
By Elizabeth DevittMar. 15, 2017 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/08/lab-grown-meat-inches-closer-us-market-industry-wonders-who-will-regulate
人工肉を求める冒険が前進した−Memphis Meats社が本日培養細胞から作ったチキンとダック肉を開発したと発表した。詳細は明らかではないが味見に参加した人たちはチキンはチキンの味がしたという。以下は2016年8月23日の規制上の課題についての記事の再投稿である

  • ヘロインと鎮痛剤の蔓延した市がオピオイドの流行に原因があるとして製薬会社を訴える

A city plagued by heroin and painkillers is suing a pharma company many blame for the opioid epidemic
http://www.businessinsider.com/ap-city-says-drugmaker-knowingly-let-pills-flood-black-market-2017-3-2
Everett市長Ray Stephansonがオピオイド鎮痛剤オキシコンチンの製造元であるPurdue Pharmaを訴えている。鎮痛剤が闇で流通しているのを知っていながら対策を摂らなかったと主張。Purdueはそれは違うという
(長い記事)

  • 10人中1人のドライバーが大麻、メスその他薬物陽性

1 in 10 Manitoba drivers test positive for marijuana, meth, other drugs
Mar 15, 2017
http://www.cbc.ca/news/canada/manitoba/drug-use-mpi-1.4026160
薬物使用の任意調査は「極めて心配」とマニトバ公営保険はいう
9月からドライバーを対象に任意で頬のぬぐい取りや呼気の検体を集めて調べたところ1230人中124人が薬物の影響下で運転していることがわかった。1203人は検査に合意したが503人はサンプル採取を拒否した。アルコールは2.4%なので10%という数字は驚くほど高い。薬物陽性の53%は大麻、31%はコカイン。22%は複数の薬物。