食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

食品添加物としてのアカシアガム(E 414)の再評価

Re-evaluation of acacia gum (E 414) as a food additive
EFSA Journal 2017;15(4):4741 [51 pp.]. 6 April 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4741
食品添加物及び食品に添加される栄養源に関するパネル(ANS) は食品添加物としてのアカシアガム(E414)の安全性を再評価する科学的意見を発表した。EUではアカシアガムは食品科学委員会(SCF)に正式に評価されておらず、そのためADIも与えられていない。だが、離乳食への使用は認められている(SCF、1991年)。1999年に、SCFは「微量元素を含む栄養剤のコーティングでのアカシアガム/アラビアガムの使用は、乳児用粉ミルク、フォローアップミルク、FSMPに、キャリーオーバー量が10 mg/kgを超えないという条件で容認できる」と考えた。アカシアガムは1982年と1990年にJECFAに評価され、仕様が1998年に改正された。入手可能な毒性研究で有害影響がないことに基づき、ADIを「特定しない」が充てられた。委員会規則(EU) No 257/2010で再評価された特定の食品添加物のリスク評価の概念の枠組みに従い、パネルは適切な暴露と毒性データが入手可能だとした。アカシアガムはそのまま吸収されそうもなく、わずかに腸の微生物叢で発酵される。試験された最高用量で亜慢性及び発がん性試験での有害影響は報告されず、遺伝毒性の懸念はない。最大18日間最大30,000mgアカシアガム/人/日(およそ430mgアカシアガム/kg bw/日と同じ)の多量の経口日常摂取は成人で十分耐容出来るが、腹部にガスがたまる人がいる。パネルはこれは有害影響ではないが好ましくないと考える。パネルはアカシアガム(E414)のADI値は必要なく、食品添加物としてのアカシアガム(E414)の詳細暴露評価で一般人に安全上の懸念はないと結論した。