食品安全情報blog過去記事

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その他

Impact of School Peanut-Free Policies on Epinephrine Administration
Lisa M. Bartnikas et al.,
http://www.jacionline.org/article/S0091-6749(17)30472-4/abstract
マサチューセッツ州の公立学校と学校看護師の調査から2006-2011年の学校のピーナッツフリー方針について解析した。ピーナッツ制限方針とエピネフリン投与率について比較した。ピーナッツ制限方針をもっている学校の割合はこの期間で変化はなかった。家からピーナッツを持ってこないこと、学校でピーナッツを出さないこと、ピーナッツフリー教室とエピネフリン投与率に関連はなかった。ピーナッツフリーテーブル方針のある学校はエピネフリン投与率が低かった。

  • がんを治せると主張していたNSWのカイロプラクターが画期的な裁判で有罪判決を受けた

オーストラリア健康プラクティショナー規制機関(AHPRA)
NSW chiropractor who claimed cancer cure convicted in landmark case
15 Feb 2017
https://www.ahpra.gov.au/News/2017-02-15-media-release-chiropractic-board.aspx
がんを予防、治療できると宣伝していたNSWのカイロプラクターが虚偽の宣伝で有罪。
オーストラリアカイロプラクティック理事会のドクターWayne Minterは、理事会はこの裁判所の判決を歓迎する、という。この決定は公衆保護の勝利で、国の法に違反した広告で健康サービスを提供する全ての人に警告する。
重大な疾患を証明されていない治療法で治療するという虚偽の宣伝は非倫理的で違法である。

  • iTOViスキャン:もう一つの避けるべき検査

iTOVi Scanning: Another Test to Avoid
Stephen Barrett, M.D.
http://www.devicewatch.org/reports/itovi/overview.shtml
あなたの身体が欲しがっているものを理解するのに役立つと宣伝されているiTOVi栄養トラッカーは、スマートホンに繋げて使う装置で各種サプリメントエッセンシャルオイルを薦める。その宣伝は皮膚の微少な電流を測定してその周波数にあったサプリメントを薦めるというものである。
以下過去にFDAから警告を出されている事業者の関与や研究論文がないことなどの指摘

  • Te Kiriゴールド精査−ニュースから

SMC NZ
Te Kiri Gold scrutiny – In the News
April 10th, 2017.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/04/10/te-kiri-gold-scrutiny-in-the-news/
がんの治療に役立つと宣伝している水ベースの清涼飲料がNZ Heraldと Waikato Timesのレポーターによって批判的に注目されている
Te Kiri Gold はTaranakiの酪農家Vernon Coxheadによって人体の免疫系と同じように作用するオーガニックリキッドとして宣伝販売されている。2リットルで100ドルで8週間コースで1700ドルのこのこの製品は医学の専門家によると薄めた漂白剤である。
最も有名なのは昨年Colin Meads卿がメディアで膵臓がんを克服するのにTe Kiri Goldが役にたったと言ったことである。しかし彼はWaikato Timesに対して「私はそれで治ったと思っていた、でもそうではなかった」と語った。
NZ Heraldは独立した検査機関にTe Kiri Goldの検査を依頼し、高濃度の塩と塩素を含む政府の飲料水基準を満たさないものであることを明らかにしている。
Massey大学のNick Kim博士は検体中の遊離塩素はニュージーランドの飲料水基準の220倍で、1日分のTe Kiri Gold は塩の推奨一日摂取量の1.5倍である、という。
「もし私ががんだったら、これは使わない。漂白剤を薄めて塩がたくさん入っているものを飲むことに何の健康上のメリットも見いだせない」
ナチュラル医療を研究しているウェリントンのビクトリア大学のShaun Holt博士はWaikato Timesに対して、Meadsのようなセレブが根拠のない治療法についてコメントをするのは自制して欲しいと語った。「たとえ後でコメントを取り下げたとしても、人々は何年もこれらの意見を使い続ける」彼がこの製品の主張している臨床試験は国のあるいは国際的臨床試験基準とはかけ離れているという。「全く言い訳にならない。倫理や信用のある研究者が倫理委員会の審査無しに医学研究をするなど考えもしない」
がん学会の医務担当Chris Jackson博士はNZ Heraldに対して学会は許可されていない製品は薦めないと語った。「有効性と安全性を証明する前にがんを治すと宣伝する治療法を売る団体は、誤解を招き危険な可能性がある」
以下リンク
(Colin Meadsは有名なラグビーの選手。日本だと長島さんみたいな?ルルドの水も輸入して飲んでるらしい)