食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • CBC調査 一部のマニトバのカイロプラクターの宣伝は公衆衛生を損なう、専門家が言う

CBC Investigates
Advertising by some Manitoba chiropractors undermines public health, expert says
Mar 20, 2017
http://www.cbc.ca/news/canada/manitoba/advertising-manitoba-chiropractors-1.4030574
マニトバのカイロプラクターの宣伝は誤解を招くもので有害影響がある可能性がある、と公衆衛生の専門家は言う。マニトバ保健政策センター長Alan Katz博士は「カイロプラクティックががんや自閉症などの治療に有効であるという根拠はない」という。
CBCニュースはマニトバ登録カイロプラクターのウェブサイトやフェイスブックを解析し、公衆衛生政策や医学研究に反する無数の宣伝事例を発見した。例えば自閉症アルツハイマー感染症やがんを治療できる、反ワクチン、ワクチンが自閉症の原因、カイロプラクターの教育訓練が医師と「同じ」、検診否定、日焼け止めを使うな、など。
マニトバカイロプラクター協会は取材の申し込みを却下したが、予防接種はカイロプラクターの扱う範囲ではないという。
CBCが調査を行うきっかけになったのはカイロプラクターがマニトバの新聞社の編集者に反ワクチンの手紙を書いたことである。
(長い記事の一部のみ)

Gallery of Chiropractic Ads
Stephen Barrett, M.D.
revised on April 16, 2017.
http://www.chirobase.org/04Ads/gallery/index.html
一番古いので1922年の広告から
(背骨大事って言い続けている)

  • 私はAlex Jonesが視聴者に健康助言をするのを見た。そこで学んだこと。

I watched Alex Jones give his viewers health advice. Here’s what I learned.
by Julia Belluz  Apr 6, 2017
http://www.vox.com/science-and-health/2017/4/6/15160486/alex-jones-vaccines-autism-gates-fungus-health-conspiracy-theories
「真菌が流行」している。InfowarsのJonesはそれを止めるサプリメントをちょうど持っている
右翼の陰謀論ニュースサイトInfowarsの健康関連について。病院のベッドで痙攣している少女の画像にHPVワクチンでこうなったと伝えるなどのニュースを提供している。現在米国ではウェブサイトでは毎月600万以上のユニークビュー、YouTubeでは200万以上のフォローワーを持っている。それをウォッチしてJulia Belluzが気がついたこと。
Infowarsでは真実は暫定的なもので科学には意味が無くあなたは誰も信じられない。特に医者や研究者や専門家は信じてはならない。Infowarsに比べるとDr.OzやFood Bebeの嘘なんてまだ善良なもので、Infowarsが目指しているのは民主主義の基礎を崩壊させること。
(右翼とは?)

  • FDAが認可した」という主張に注意

Beware of 'FDA-Approved' Claims
by Berkeley Wellness | April 14, 2017
http://www.berkeleywellness.com/supplements/other-supplements/article/beware-fda-approved-claims
もしダイエタリーサプリメントに「FDA認可」施設という宣伝があったら、それを信じないように。FDAはどんな種類の施設も企業も「認可」はしないしサプリメントをレビューしたり認可したりしない。同様に「髪の毛を生やすレーザー装置」や「爪のカビを治療」といった医療機器がFDA認可を宣伝している時も疑うこと。新薬と違って、ほとんどの医療機器は、必ずしも効果はなくても市場に既にある製品と「実質的同等」であるという意味でFDAに「クリア」される。

  • トランス脂肪、心臓発作、そして統計における差分の差分法

Transfats, Heart Attacks, and Difference in Difference Techniques In Statistics
By Chuck Dinerstein — April 14, 2017
http://www.acsh.org/news/2017/04/14/transfats-heart-attacks-and-difference-difference-techniques-statistics-11134
トランス脂肪の心臓発作と脳卒中削減への影響についての最近の研究で使われた差分の差分法(DID)という手法についての説明。図解有り
その概念と実際のデータ、そして地図。考慮すべきこととして、対照群に選んだところは本当に対照群として妥当か?もしそうでないならリンゴとオレンジを比べていることになる。DIDは観察研究から知見を得るのに役立つがたくさんの考慮すべきことがある。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20170413#p8の件)

  • 生長の遅い鶏のほうが良いか?

Are slow-growing chickens better?
February 8, 2017
http://biobeef.faculty.ucdavis.edu/2017/02/08/are-slow-growing-chickens-better/
カリフォルニア大学動物科学部の動物遺伝学者のAlison Van Eenennaam博士のブログ
一部抜粋
多くの農業科学者が農業をより持続可能なものにする方法を探っている。遺伝学者として、私は遺伝学が多くの問題の解決に役立つのを見てきた。遺伝的性質を変えることで植物や動物の収量を劇的に増やしてきた。1950年代から多くの改善がなされてきたことは明白である。ブロイラーの食肉産生効率は年に2-3%上がってきた。環境負荷を減らして食品を作ることは勝利だろう?
しかし「オルタナティブファクト」ゾーンに入った。
Whole Foodsがより生長の遅い鶏に代えることを約束した。Whole Foodsの食肉バイヤーTheo Weeningによると生長の遅い鳥のほうが「健康的でより風味がある」という。その根拠となるデータは示されない。何故生長が遅いことが「福祉が良い」なのかも示されない。
こうした恣意的なマーケティング戦略は農業科学者達が環境負荷を減らそうとして効率を高めようと努力してきた方向の反対である。

  • 結婚した双子のIVFの話はフェイクだとわかった

Story of married twins trying for IVF revealed to be fake
Jen Mills for Metro.co.ukSunday 16 Apr 2017
http://metro.co.uk/2017/04/16/the-story-of-married-twins-trying-for-ivf-was-a-hoax-6577696/
世界中の全国ニュースが昨日、「結婚してIVFをしようとした夫婦が生物学的双子だとわかった」というニュースを伝えたがそれは嘘ニュースだった。ソースはMississippi Heraldと称するウェブサイトに掲載されたもので、このサイトは地元のMississippi Sun- Herald紙を真似て作ったものであろう。情報源は全て匿名で署名もない。一見信頼できそうなウェブサイトの作りだが連絡先の電話番号や住所の記載がない

  • 「ヘロインより悪い」:如何にしてスパイスがホームレスコミュニティーを破壊しているか

'It's worse than heroin': how spice is ravaging homeless communities
Frances Perraudin North of England reporter Saturday 15 April
https://www.theguardian.com/society/2017/apr/15/its-worse-than-heroin-how-spice-is-ravaging-homeless-communities
マンチェスター警察がスパイス関連事件の急増を報告し、ホームレスの人たちは非常に依存性の高い薬物で人が死亡しているという
(長い記事の一部のみ)
Alexが2014年に最初にスパイスを試したとき、大麻だと思った。23才のAlexは母親が公営住宅を失ってからマンチェスターのストリートで寝ている。彼はちょっと問題から気を逸らそうとしただけだが、たちまち依存になって薬物を多く買うようになった。彼の生活は「起きて、薬物を買って、吸って、寝て、起きて、薬物を買って、吸って、また寝る」
約1年スパイスに依存しピーク時には週に200ポンド薬物に使った。
今週初めグレーターマンチェスター警察がこの薬物の負担を示す数字を発表した。先週の金土日でシティセンターのスパイス関連事故58件に警察が呼び出され救急車が23回呼ばれ、解散命令あるいは指示が18件出された。研究者はマンチェスターのホームレスの90-95%が薬物使用者と推定している。

Fentanyl, heroin drive Virginia’s rise in fatal drug overdoses
By Dennis Foley |April 14, 2017
http://wtop.com/virginia/2017/04/fentanyl-heroin-drive-virginias-rise-in-fatal-drug-overdoses/
州が発表した予備的データによると、昨年のバージニアの致死的薬物過剰使用の3/4はオピオイドで、薬物濫用の被害は増加し続けている。
2016年の薬物関連死は1420でそのうち1133がオピオイド関連。2012年の薬物過剰使用による死亡は799だったが2015年には1028。

A year after emergency declared, B.C. overdose deaths still rising
April 14, 2017
http://www.ctvnews.ca/health/a-year-after-emergency-declared-b-c-overdose-deaths-still-rising-1.3369484
ちょうど一年前、ブリティッシュコロンビア地方保健官がオピオイド関連薬物の過剰使用による死亡増加に公衆衛生上の緊急事態を宣言した。しかし多くの予防対策がとられたにも関わらず、新しい統計は実際には過剰使用による死亡は増加し続けていることを明らかにした。違法薬物による死亡は2014年366、2015年513、2016年922。そして2017年の最初の2ヶ月で219で昨年同時期より65%増加している。圧倒的に男性が多く年齢は30-39才。

  • 反ワクチングループの「チャリティ」募金に調査命令

Inquiry ordered into anti-vax group’s ‘charity’ fundraising
Rick Morton The Australian  April 17, 2017
http://www.theaustralian.com.au/news/nation/inquiry-ordered-into-antivax-groups-charity-fundraising/news-story/8640efc501cffb0dbcc68ca73a918002
これまで2回慈善団体としての地位を取り消しあるいは諦めてきた反ワクチン団体が、その募金活動の性質についてNSW政府から調べられるだろう。州の公正取引事務所によって調査される。