食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

  • エネルギードリンクはカフェイン入り飲料だけの場合より心臓や血圧の変動が大きいことに関連する

Energy drinks linked to more heart, blood pressure changes than caffeinated drinks alone
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/aha-edl042117.php
Journal of the American Heart Associationに発表。18人の若い人に32オンスの市販のエネルギードリンクと、同じ量のカフェインを含む対照の飲料を与えるクロスオーバー試験を行った。

  • 専門家がルーチン血液検査を終わらせようと主張する

Experts make the case for ending routine blood tests
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/b-emt042417.php
病院に来た人に、医学的必要性にかかわらずルーチンで血液検査をするのは無駄で有害である可能性があとBMJで専門家が主張する。このような検査は心理学的な安心毛布として機能し検査結果への過剰な依存や臨床診断の自信のなさを隠している可能性がある。

  • 医療用大麻を認めた州では違法大麻使用が増加する?

Did illicit cannabis use increase more in states with medical marijuana laws?
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/tjnj-dic_1042417.php
JAMA Psychiatryに発表された新しい論文によると、医療用大麻を認める法律を作った州では他の州より違法大麻使用と大麻使用疾患が増加していることが示された。
大麻に関する法律や態度は過去20年で大きく変わった。1991-1992年には医療用大麻を認めた州はなかったが、2012年では1/3のアメリカ人が医療用大麻法をもっている州に住んでいて大麻使用をリスクがあると見る人が減った。1991-1992と2001-2002、2012-2013の三つの全国調査で集めた118497人の成人データを用いてDeborah S. Hasin博士らが解析したところ、この間に医療用大麻法をもっている州では違法大麻の使用は他の州より1.4%、大麻使用疾患は0.7%多くなった。

  • イタリアンスタイルコーヒーは前立腺がんリスクを減らす

Italian-style coffee reduces the risk of prostate cancer
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/inmn-icr042517.php
International Journal of Cancerに発表されたイタリアの研究。Molise地方に住む7000人の男性を平均4年観察したところ1日3杯以上のコーヒーを飲む人のこの間の前立腺がん発症は53%少なかった。培養細胞での実験からその原因が主にカフェインによるのではないかと推察。
イタリアンスタイルのコーヒー:フィルターを使わず高温高圧でいれる
(いわゆるエスプレッソ?イタリア人はエスプレッソマシン常備?それともしょっちゅうカフェに行く?交絡がありそうだけど)

  • 新しい根拠は標準化タバコ包装は喫煙者を減らす可能性があることを発見

New evidence finds standardized cigarette packaging may reduce number of people who smoke
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/w-nef042617.php
コクランレビュー。
Tobacco packaging design for reducing tobacco use
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD011244/full

Tel Aviv University study links cannabis use in adolescence to schizophrenia
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/afot-tau042617.php
大麻に含まれる向精神物質は脳疾患の引き金となる可能性があると研究者はいう
Human Molecular Geneticsに発表。DISC-1遺伝子に変異のあるマウスでの実験。

Animal testing essential to medical progress but protocols could be improved
26-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/ehs-ate042617.php
European Journal of Internal Medicineに発表されたSilvio Garattini博士とGiuliano Grignaschi博士による専門家の見解

  • 大学生は寮の家具由来ダストの有害難燃剤に暴露されている

College students exposed to toxic flame retardants in dust from dormitory furnishings
25-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/ssi-cse042517.php
一部はこれまで測定した中で最高濃度で発がん物質も含む
Silent Spring 研究所がEnvironmental Science & Technologyに発表した研究
子どもを大学に入れる予定の親は注意したほうがいいかも。大学の寮に住む学生は埃の高濃度有害難燃剤に暴露されている。寮の埃には何十もの難燃剤、発がん物質、ホルモン撹乱物質、脳の機能に影響する可能性のある化合物が含まれ、中にはこれまで報告された中で最も高濃度のものがある。
(いつものように煽る。掃除しろ、という話。言ってもしないよなぁ・・)

  • あなたが食べるものには食品の購入環境よりあなたがどんな人かのほうが影響する

Who you are influences what you eat more than food shopping environment, study finds
25-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/rc-wya042517.php
知見は不健康な食品摂取には個人の特徴の方がより重要であることを示す
新しいRAND CorporationのPreventive Medicineに発表された研究。フードデザートとみなされる地域に住んでいる人々を研究し、コンビニや近所の店で頻繁に買い物をする若い、男性、大卒でない、政府の食品援助を受けている人が砂糖入り飲料や砂糖や脂肪の多い食品をより多く買う。より高齢で学位のある男性は野菜や果物を多く食べることと関連する。不健康な食品の購入を予測する因子としては社会的人口動態的要因のほうが場所より約2倍重要。主著者のChristine Vaughanは、健康的な食品を売る店を開いて小売り環境を改善する介入策に集中することは、不健康な食品摂取を減らすのには相対的に影響が小さい可能性を示唆する、という。

  • 「ダイエット」製品があなたを太らせることがある、研究が示す

'Diet' products can make you fat, study shows
25-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/uog-pc042517.php
肥満対策としてしばしば脂肪の多い食品が標的とされるが、Georgia大学の新しい研究によると、砂糖の多い「ダイエット用」食品も同様に望まない体重増加に寄与しうる。ラットに低脂肪高砂糖の餌を与えると体脂肪が増えた。Physiology and Behaviorに発表。
(今さら感があるが大学のプレスリリース)

Natureニュース
Climate change is making algal blooms worse
Daniel Cressey 25 April 2017
http://www.nature.com/news/climate-change-is-making-algal-blooms-worse-1.21884
海水温の上昇は有毒藻類の大発生をより大きくより長く続くようにしている
研究者らは気候変動により藻類の大発生によるダメージが大きくなるだろうことを長い間予想してきた。今回、研究が海水温の上昇が既に北米周辺の藻類大発生を大きくしていることを解明した。ただし温度の上昇だけで有害藻類の大発生が常に予想できるわけではなく、多くの要因がある。Proc. Natl Acad. Sci. USA

  • 新しい研究はIVFで生まれた赤ちゃんはがんになりやすいことを発見

New study finds babies born through IVF more likely to develop cancerous cells
April 26, 2017
http://www.news.com.au/lifestyle/health/health-problems/new-study-finds-babies-born-through-ivf-more-likely-to-develop-cancerous-cells/news-story/4c867271b41e315002ff3e91ef09be3f
イスラエルの研究者らが1991年から2013年の愛大に生まれた242187人の赤ちゃんを18才になるまで調べた研究。American Journal of Obstetrics and Gynecology に発表。この研究では1.1%がIVFで0.7%が排卵誘発治療を受けて妊娠している。1498例の悪性新生物が確認されIVFは自然妊娠に比べて2.5倍。
(もともと希だし数が少ないのでは)