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海岸に打ち上げられた海藻ホンダワラからの放出物への暴露:ANSESは助言を繰り返し、付け加える

Exposure to emissions from Sargassum seaweed washed up on the shore: ANSES reiterates its recommendations and adds to them
24/04/2017
https://www.anses.fr/en/content/exposure-emissions-sargassum-seaweed-washed-shore-anses-reiterates-its-recommendations-and
ANSESは2015年に腐った海藻ホンダワラが放出する嫌な臭いのガスについての暴露評価を行うよう求められた。2016年3月にANSESは、発生する硫化水素(H2S)への暴露から一般人とホンダワラの収集・運搬・加工を担当する作業者を守る実施手段を助言した。今回の評価の改訂は、H2Sの毒性プロファイルの改訂とホンダワラ生態学、蓄積物、化学的性質、分解の概要を含み、さらに、ヒトの健康と環境のハザードとなりうる海藻に含まれる重金属−特にヒ素カドミウム−の暴露リスクを防ぐ手段を直ちに実施するようANSESは助言した。
ANSESの助言
本日発表される専門家評価の結論から、ANSESはH2S暴露の健康リスクを防ぐ手段について実施すべき助言を繰り返し述べている:
・海岸に蓄積される海藻を定期的に収集すること、収集場所を区切ること、H2S暴露の健康リスクを住民に伝えることで、一般人の暴露を制限する;
・H2S検出器の使用、可能なら機械による収集、個人用保護具、H2S暴露リスクについて作業者への教育と報告、作業者が暴露する作業のトレーサビリティシステムの実施により作業者の暴露を制限する。
さらに、本日発表された専門家評価により、ホンダワラがヒトの健康と環境にリスクを起こす恐れのある重金属−特にヒ素カドミウム−をかなり蓄積する力があることが明らかになった。そのため、ANSESは海藻の重金属汚染のさらに詳細な研究が行われるまで、この海藻の食品と飼料に考えられるあらゆる使用を禁止するよう助言する。
ANSESは追跡調査についても助言している:
・蓄積するホンダワラ暴露とヒトの健康影響;
・H2Sの毒性、特に低用量のH2Sへの慢性暴露の影響;
・蓄積するホンダワラの環境と健康への間接的な影響(海藻成分、重金属の存在);
アメリカのフランス海外県の陸地での海藻の増殖と蓄積。