食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

食品医薬品安全庁、妊婦、子供など敏感層対象に魚安全摂取の勧告 

有害物質基準課 2017-06-22
http://www.mfds.go.kr/index.do?mid=675&pageNo=2&seq=37682&sitecode=1&cmd=v
食品医薬品安全庁処は重金属であるメチル水銀に感受性の高い妊娠‧授乳中女性と乳児‧子供を対象に実生活で魚を安全にとることができるように魚種類別摂取量と摂取回数など魚安全摂取ガイドを提供する。
○ 去年実施したメチル水銀の評価の結果、国民のメチル水銀暴露量は安全と評価され青少年・成人は魚を含んだバランスのとれた食習慣を維持すれば良いが、メチル水銀に感受性の高いな妊娠・授乳中女性と乳児‧10歳以下の子供は摂取に注意が必要である。
ただし、魚は子供頭脳発達などに必要なタンパク質とオメガ-3脂肪酸などが豊富な食品で必ず摂取することが推奨される。
今回の魚摂取ガイドラインは魚のメチル水銀含量と健康評価結果をにより魚を‘一般魚類とツナ缶詰’と‘マグロ・カジキ類及びサメ類’に分類して摂取対象別に一週単位で勧奨摂取量を提示した。
* 一般魚類: タチウオ、サバ、サンマ、ヒラメ/カレイ、タラ、いわしなど
*マグロ・カジキ類及びサメ類: クロマグロ、ビンナガマグロ、メカジキ、バショウカジキ、アオザメ、ヌタウナギなど
○一般魚類に比べてマグロ・カジキ類及びサメ類とともに海深い所(深海)に棲息する大型魚類は海洋生物食物連鎖上位に位置して寿命が長くメチル水銀蓄積量が多く摂取時注意が必要である。
参照で、ツナ缶詰や刺身のネタ用マグロは皆マグロ類に属すが、ツナ缶詰に使われるカツオは水面上で活動する2~4年生で刺身のネタ用で使われる深海性魚類であるクロマグロに比べてメチル水銀含量は1/10水準である。
○ 摂取対象別では妊娠‧授乳中女性と乳児‧子供に区分して乳児‧子供に対してはより安全に取ることができるように年齢別で1-2歳、3-6歳、7-10才に細分化して摂取推奨量を提示した。
摂取量は週あたりの勧奨摂取量(g/週)を基準で1回摂取量と摂取回数を一緒に提示して摂取要領に従いやすいようにした。
週あたりの勧奨摂取量(g/週)は魚が最大で汚染(総水銀基準0.5mg/kg、メチル水銀基準1mg/kg)されているという極端な条件で摂取対象別平均体重と人体暴露安全基準(PTWI)を適用して算出した。
*暫定耐容週間摂取量(PTWI、Provisional Tolerable Weekly Intake): 明らかな健康影響なしに一生の間毎週摂取できる量でmg/kg bw/weekで表示<妊娠‧授乳女性の魚摂取>
○妊娠または授乳期間中にメチル水銀含量が高い魚をたくさん取るとメチル水銀が胎児または乳児の神経系発達に影響を与えるため魚摂取に注意が必要である。
参照で、胎児は胎盤を通じてメチル水銀を吸収するが一般的に胎盤は妊娠4ヶ月目から生じるので妊娠事実を認知する前に摂取したことについては大きく心配しなくてもよい。
メチル水銀含量が比較的低い一般魚類とツナ缶詰は一週間に400g以下取るのが良く、一度に取る時60g(100gツナ缶詰1缶の3/5)基準で一週間に6回程度取ることができる。
メチル水銀含量が比較的高いマグロ・カジキ類及びサメ類は一週間に100g以下とし、一週間に一度程度取るのが望ましい。
○ 一週間に一般魚類とマグロなど多様な魚を食べる時は一般魚類200gとマグロ50g、一般魚類100gとマグロ75gなどのようにその量を考慮すれば良い。
特定期間のみ勧奨摂取量を超過して食べた時は次の1~2週間は摂取量を減らしたり制限する方法で調節すれば良い<乳児‧子供の魚摂取>
○ 1~2歳乳児は脳神経発達などに一番影響を受ける時期で離乳食に使う魚類の選択にさらに多くの注意が必要で、3~10歳までは脳神経発達とともに身体成長‧発達が活発な時期なので魚の種類を多様に取るのが望ましい。
○ 1~2歳乳児は一般魚類とツナ缶詰は一週間に100g以下、一度に取る時15gを基準で一週間に6回程度に分けて取るのが良い。
乳児にはマグロ・カジキ類及びサメ類はなるべく取らないのが良くて、取る場合一週間に25g以下。
○ 3~6歳子供は一般魚類とツナ缶詰は一週間に150g以下で一度に取る時30gを基準で一週間に5回程度に分けて、マグロ・カジキ類及びサメ類は一週間に40g以下で週に1回程度。
多様な魚を食べる時は一般魚類またはツナ缶詰75gとマグロ・カジキ類及びサメ類20gなどのように量を調節すれば良い。
○ 7~10歳子供は一般魚類とマグロ缶詰は一週間に250g以下、一度に取る時45gを基準で一週間に5回程度に分けて、マグロ・カジキ類及びサメ類は一週間に65g以下で週1回程度を勧奨する。
多様な魚を食べる時は一般魚類またはツナ缶詰125gとマグロ・カジキ類及びサメ類30gなどに摂取量を考慮する<魚類のメチル水銀汚染度結果>
○私たちがよく食べるサバ、タラなどの一般魚類にはメチル水銀が平均0.04μg/g含まれていて、カツオが主原料であるツナ缶詰はメチル水銀含量が平均0.04μg/gでサバなどの一般魚類と同等の水準である。
○ マグロ類にはメチル水銀が平均0.21μg/g、カジキ類は平均0.52μg/g、サメ類は平均0.27μg/gで一般魚類より高い。
○ 我が国すべての国民を対象にした平均的なメチル水銀リスクは人体暴露安全基準の5.5%水準で安全と評価されて、このうち水産物が4.8%とメチル水銀暴露への寄与度が高かった。
*出典: 「2016水銀及びメチル水銀健康評価」(食品医薬品安全評価院、2016.12)
メチル水銀人体暴露安全基準(暫定耐容週間摂取量、PTWI): 2.0μg/kg b.w./week
食薬処は‘15年に発刊した「妊娠女性の魚安全摂取要領」を改正して授乳女性と乳児‧子供などに対象を拡大する「魚安全摂取ガイド」を発刊して週当たりの勧奨摂取量を基準に1回摂取量と週単位摂取回数も一緒に提示してもっとわかりやすく構成した。
○ また、今回ガイドは子供給食管理支援センターを通じて保育園、幼稚園などで給食安全管理に活用できるようにし、産婦手帳と育児関連インターネットサイトを通じて幼い子どものいる親に容易に確認することができるように広報する計画である。
○ 詳しい内容は食薬処ホームページ(www.mfds.go.kr>法令․資料>洪宝物資料>一般広報物)で確認することができる