食品安全情報blog過去記事

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論文

  • シーフード中毒病原体は細胞の骨格を攻撃することで宿主の重要な防御機構を阻止する

Seafood poisoning bug thwarts a key host defense by attacking the cell's cytoskeleton
22-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/usmc-spb062217.php
PLoS Pathogensに発表されたVibrio parahaemolyticusが細胞骨格を麻痺させるという報告。

  • 子どもの安全性か親の義務か:新しい研究はワクチン議論の中核概念をマップする

Child safety or parental duty: New study maps out core concepts in the vaccination debate
22-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/vt-cs062217.php
最近のミネソタでの麻疹のアウトブレイクは、いかにワクチン懐疑派の局地的集団がコミュニティ全体の感染リスクを上げるかを示す冷徹な教訓だった。見出しになるアウトブレイクの周辺には、子どもの予防接種のリスクとベネフィットについての膨大な意見が出回っている。ソーシャルメディアではワクチン議論は常に一定の存在感を示し、両サイドの人々が自分たちの立場を支持する記事や投稿を頻繁にシェアしている。これらの多様な視点に関心をもったバージニア工科大学生物複雑性研究所が、3年にわたってオンライン相互作用がどう信念に影響するかの研究を行った。その最新成果がVaccineに発表された。それは反対派と賛成派に最も緊密に関連する考え方を分類する試みである。彼らの知見は、ワクチン議論は他の科学的データよりも大きくリスクの異なる理解、責任、信頼性に依存することを示唆する。
反ワクチンの主張は子どもを守ることに集中する傾向があり、一方賛成派は保護者の責任を中心に据える傾向がある。
研究者らはソーシャルメディアでシェアされているワクチン関連概念の「意味論的ネットワーク」を用いたランキングを開発した。これは、既存の関連概念ネットワークの中に結合させることで我々の長期記憶にどのように情報が蓄えられるのかを説明するのに心理学者が頻繁に使う枠組みである。
心理学研究ではこのような関連概念は、我々の脳がそのトピックについて将来意見や考えを思い出そうとする時に使う道のような機能を果たすことを示唆している。この「spreading activation theory活性化拡散理論」は我々の記憶は直接アクセスされるのではなく、記憶をたどるのに概念的目印を常に使っているという。
ワクチン支持者はCDCのような政府機関を安全性試験と関連させるが反ワクチンはCDCを「巨大製薬企業」による金儲けと関連させる

  • 食事、運度運、行動の変化が子どもや青少年の肥満を減らす可能性がある

Changes to diet, physical activity & behavior may reduce obesity in children, adolescents
22-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/w-ctd062217.php
本日発表された、子どもと青少年の二つのコクランレビュー。根拠のレベルは低から中程度で研究により結果が多様である。

Public health guidelines aim to lower health risks of cannabis use
22-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/cfaa-phg062217.php
American Journal of Public Healthに発表されたカナダの大麻使用リスクを下げるガイドライン。このガイドラインは、カナダは、健康リスクがあるにもかかわらず大麻の使用が世界でも最も多い国の一つであるという事実に対応したものである。過去1年以内に成人の10%、青年の25%以上が大麻を使用したことがあると報告している。健康リスクには記憶や身体的統合、自動車事故、精神衛生あるいは依存までがある。カナダが大麻合法化に動いている中「事実と科学に基づいた情報が大麻使用者が健康リスクを減らす選択をするためのへのガイドを提供する」と依存と精神衛生センター(CAMH)のBenedikt Fischer博士は言う。
ガイドラインの最初の助言は、大麻のリスクを避けるための最良の方法は使用しないこと。以下9項目。

  • カビ毒は簡単に空中に浮かび屋内健康リスクになる可能性がある

Fungal toxins easily become airborne, creating potential indoor health risk
23-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/asfm-fte062017.php
屋内で壁紙に生えた異なる3種の真菌が作る毒素はアエロゾルとなって簡単に吸入される。これが「シックビル症候群」に関係しそうだ。Applied and Environmental Microbiologyに発表された研究。

  • 黄斑変性リスクのある患者への食事とライフスタイル助言

Dietary and lifestyle recommendations for patients at risk of macular degeneration
23-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/dmp-dal062217.php
Clinical Optometryに発表されたスウェーデンの検眼士(眼の検査ができるが眼の薬の処方、手術などはできない)と眼科医への調査。AMDの初期症状あるいはリスクのある患者に対してサプリメント、食事、喫煙、根拠の強さや情報源についてどういう助言をしているかを調べた。アンケートへの回答率は検眼士が40.3%で眼科医は5%。検眼士はサプリメントを薦めることが多く食事助言も多いが眼科医は根拠に基づいた知見に基づくことが多い。
(本当に専門知識があったら簡単にサプリなんか薦められないよねぇ・・聞きかじり程度の人たちが一番軽々しく指図する印象)