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[NHS]マグネシウムは鬱の助けになるか−ただの気休めか?

Behind the headlines:
Can magnesium help depression – or is it just a placebo?
Thursday June 29 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/06June/Pages/Can-magnesium-help-depression–or-is-it-just-a-placebo.aspx
「店頭販売のマグネシウム錠剤がたった2週間で抑鬱症を有意に改善する、と新しい研究は明らかにした」とMail Onlineは報道している。現行の治療に加えてマグネシウムサプリメントを摂取した人は抑鬱症状の改善が報告されたと小規模の研究で発見があった。
しかし、研究では盲検はしなかった(人々は何を飲んでいるか知っていた)ので、改善はプラセボ効果、つまり良くなると期待したから良くなった可能性がある。
研究者は軽度もしくは中程度の抑鬱症の成人126人に6週間マグネシウムサプリメントを摂取し、それから6週間マグネシウムサプリメントを摂取しないで過ごさせた。
人々は通常の抑鬱症の治療もまた続けた。研究者は2週間ごとに電話で人々の抑鬱症状を観察した。
半分の人はサプリメントをすぐに摂取し、半分は6週間待ってサプリメントを摂取した。鬱症状は6週間マグネシウムを摂取しなかった後と比べて、6週間マグネシウム摂取した後0から27の段階で平均6ポイント改善した。
抑鬱症に対するマグネシウムのプラス効果は可能性の領域を出ていない。気分の調節には多くの生物学的プロセスが関与すると考えられている。それゆえ、プラセボ効果の可能性を排除するためにより厳格な研究計画が使用されなかったということは苛立たしい。