食品安全情報blog過去記事

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Glucomannan: A New Fiber Option
by Jeanine Barone | July 21, 2017
http://www.berkeleywellness.com/supplements/other-supplements/article/glucomannan-new-fiber-option
オート麦や大麦、サイリウムなどに含まれる可溶性繊維が血中コレステロール濃度を下げ便通を促進するなどの健康上の利益があることがよく知られている。最近注目されているのがアジアのこんにゃくいも由来のグルコマンナンで、食品やサプリメントに使われて血中コレステロールを下げるだけでなく血糖値の管理や減量に役立つと宣伝されている。試してみるべきだろうか?
こんにゃくはアジアの多くの国で長く食べられてきた。日本では半透明の白滝shirataki麺が作られている。中国ではこんにゃくの塊(tofu(?))がよく食べられている。しかしこんにゃくのゲル状のテクスチャーと魚くさい臭いが一部の西洋人にとっては好ましくない。
西洋では一部の食品企業がこんにゃくグルコマンナンをゲル化剤や増粘剤に使っている。FDAとヘルスカナダはGRASとしている。
こんにゃくサプリメントの健康上のメリットとしてはNational Medicines 包括データベースでは、他の繊維サプリメント同様の、コレステロールの低下と便秘の緩和、糖尿のヒトの血糖管理に効果がある可能性があるとしている。
他の可溶性繊維同様、グルコマンナンは腸でのコレステロールの吸収を減らし細菌の活動を増やすことによって血中コレステロールに影響し、大腸で水を吸収するために便量を増やしお腹が空くのを遅くすることで血糖管理に役立つ可能性がある。
ヘルスカナダはグルコマンナン由来繊維抽出物であるPGX、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガムに血中コレステロールを下げるのに役立つという表示を認めている。
(論文等略)
しかし体重コントロールについての研究はあまりポジティブではない。
(論文等略)
他のどんな食物繊維サプリメントでも同じだが、一部の人は下痢やお腹の不調を訴えている。同時にたくさんの水を飲むことが重要で、窒息や腸で詰まったという報告がある。このためヘルスカナダはグルコマンナン製品は寝る前に摂ってはならないと警告している。また糖尿病患者にも注意が必要である。安全のため、医薬品の吸収を妨げる可能性があるので同時には摂らない。
基本
グルコマンナンの健康上のメリットがあるという研究は、比較的高価は小さく短期だが、血中コレステロールを下げることで、減量についてではない。食物繊維サプリメントの選択肢ではある。しかし食品から十分な繊維を摂ることのほうが常に望ましい。なのでグルコマンナンに興味があるなら、スーパーで売っている日本風のシラタキヌードルを試してみるのもいいかもしれない。しばしばミラクルヌードルと宣伝されているが、ミラクルではない。少ないカロリーでお腹を満たすには良い方法だろう。ただゴムのような食感で魚くさいかもしれない。
(そんなにくさいfishyかなぁ?あんまり好きじゃないのはわかった。)

  • 1平方フィートあたり3羽で100万羽以上の鶏が小屋を埋め尽くしている。そしてこれがUSDAオーガニックである

More than a million hens, filling barns at three per square foot. And yes, they're USDA Organic
Peter Whoriskey Washington Post July 13 2017
http://www.chicagotribune.com/business/ct-egglands-best-organic-herbruck-farm-20170713-story.html
米国で販売されている全てのオーガニック卵の10個のうち1個以上がここの由来である。160万羽以上の鶏がいてEggland’s Bestラベルで販売されている。プロモーションビデオでは社長が「全ての工程がオーガニックである」と言っている。しかし詳細は公開されていない。ワシントンポストの記者が訪問したいと言ったらトリインフルエンザのような感染症を理由に断られた。しかし匿名の関係者によると鶏は狭いところに閉じこめられていて外に出たりできない。消費者が「オーガニック」に期待するようなものではない
(以下長い記事略。そもそもトリインフルのような問題があるのに、自由に外を歩き回れるオーガニックがいいとか言っている消費者のほうもどうかしている)

  • この国は世界初の娯楽用大麻を合法的に売る国になった

This Country Just Become The First In The World To Legally Sell Marijuana For Recreational Use
July 20, 2017
https://www.buzzfeed.com/mbvd/uruguay-has-become-the-first-country-to-legally-sell?utm_term=.yjybVRxLp#.jaDQD7XOz
水曜日にウルグアイが世界初の娯楽用大麻を売る国になった
この小さな国の大麻販売は完全に政府によって管理されている。1g 1.3ドルと安価なため政府はブラックマーケットを駆逐できると信じている。
旅行者には売らない。買うには18才以上で登録が必要。また月に40gまで。

  • 食事と一緒に砂糖入り飲料を摂取したときのエネルギーと脂肪代謝を調べた研究への専門家の反応

SMC UK
expert reaction to study looking at sugary drinks with meals and energy and fat metabolism
July 21, 2017
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-sugary-drinks-with-meals-and-energy-and-fat-metabolism/
King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授
これは非常に小規模の試験で、試験対象者は蛋白質量の異なる二つの試験食のうちの一つと一緒に砂糖入り飲料を与えられている。砂糖入り飲料を飲んだ方が脂肪の酸化速度が有意に低かった−つまり脂肪の代謝が早くなかった−が、タンパク質の量の影響は統計的に有意ではない。従ってタンパク質が多い食事では脂肪の酸化が遅いという主張は根拠からは正当化されない。
炭水化物が、そしてそれより効果は小さいがタンパク質が、インスリンを放出させることは既に分かっている。インスリンは脂肪組織からの遊離の脂肪酸の放出を抑制する。そのことがこの実験で監察されたことを説明できるだろう。
Quadram Institute Bioscience栄養研究者で名誉フェローIan Johnson博士
この興味深い研究は食事組成の違いがエネルギーの取り込みや支出に与える複雑な影響の一部を探っている。極めて正確にコントロールされた実験室での測定によりエネルギーの出入りを正確に測定したことが特徴である。結果は食事と一緒に砂糖入り飲料を摂取すると人体のエネルギー摂取調節能力に干渉し最終的に体重が増えるというメカニズムを提唱している。しかし実際にそうなるには観察された影響が長時間続く必要があり、著者自身がそれを示したわけではないと言っている。
‘Postprandial energy metabolism and substrate oxidation in response to the inclusion of a sugar- or non-nutritive sweetened beverage with meals differing in protein content’ by Shanon L. Casperson et al. published in BMC Nutrition