食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

Chipotle says sick employee responsible for latest outbreak
July 26, 2017
http://money.cnn.com/2017/07/26/news/companies/chipotle-sick/index.html
対応としてChipotleの幹部は従業員に伝染病の時は働けないと訓練中であるという。今後絶え間なく訓練する"relentless training"という。
Chipotleには悪いニュースが絶えない。先週はダラスの店でネズミが数匹見つかった。

  • 議論のある除草剤が痕跡程度Ben & Jerryのアイスクリームから検出される

NYT
Traces of Controversial Herbicide Are Found in Ben & Jerry’s Ice Cream
By STEPHANIE STROM JULY 25, 2017
https://www.nytimes.com/2017/07/25/dining/ben-and-jerrys-ice-cream-herbicide-glyphosate.html
環境活動に熱心なイメージのあるバーモントのアイスクリーム企業Ben & Jerryの製品11個中10個からグリホサートが検出されたとオーガニック消費者連盟が火曜日に発表した。検出された量はEPAが設定した限度より遥かに低かったが。
Ben & Jerryは原料にGMOは使っていないという。
オーガニック消費者連盟の創設者で国際部長のRonnie Cumminsは、アイスクリームに検出された量は法律違反ではないという。しかし「政府が設定した許容濃度に全ての人が合意しているわけではない。そしてあなたはそれが食べたい?」
最も高濃度で検出されたものはチョコレートファッジブラウニーで1.74 ppb、グリホサートの副生成物のアミノメチルホスホン酸は0.91 ppbである。オーガニック消費者連盟からの依頼で検査を行ったHealth Research Institute LaboratoriesのJohn Faganは、その様な量は無視できるという。
(中略)
オーガニック消費者連盟はバーモント再生Regeneration Vermontという団体と一緒にBen & Jerry’sにオーガニックにするよう促してきた。オーガニック農業の連邦基準ではグリホサートは使用できない。
(中略)
いずれにせよ、消費者ブランドにとって、ますます厳しく吟味されることの始まりに過ぎないだろう。

汚い乳製品:何故消費者はBen and Jerry'sがオーガニックになることを強制する必要があるのか
Dirty Dairy: Why Consumers Need to Force Ben and Jerry's to Go Organic
July 25, 2017
Organic Consumers Association  by Ronnie Cummins
https://www.organicconsumers.org/essays/dirty-dairy-why-consumers-need-force-ben-and-jerrys-go-organic
このブランドは乳牛が広大な牧場で草を食べているイメージで売っている−実際には閉じこめられて飼われているのに。我々は意識の高い消費者conscious consumersとして、農家や食品企業に健康と環境と持続可能性を再生させるために工業的食糧生産から直ちに離れさせるためにできることがある。Ben & Jerry’sにオーガニックにすることを求めることだ。これまでの3年間、バーモントの活動家はBen & Jerry’sに大きな変更を要求してきて認めさせてきた。

署名サイト
アイスクリーム屋のBen & Jerry's CEO Jostein Solheimに言おう:「ラウンドアップレディアイスクリームはナチュラルでも社会的責任を果たしてもいない、オーガニックにしろ
Tell Ben & Jerry's CEO Jostein Solheim, aka Scooper Man: 'Roundup-Ready' Ice Cream is not 'natural,' or 'socially responsible.' Go Organic!
https://action.organicconsumers.org/o/50865/p/dia/action3/common/public/?action_KEY=19757

(いろいろ略。自分たちのことを活動家activistsって言っている。こういう団体に譲歩すると1 ppb未満の検出でもDirtyなんて呼ばれちゃうんだ。つきあわないほうが良さそうだけど。ちなみにこの団体は反ワクチン活動もやっている。メディアも取り上げなければいいのに、と思うがたくさん報道されている)

  • GMカメリナ研究の最新の知見への専門家の反応

SMC UK
expert reaction to latest findings in GM Camelina study
July 26, 2017
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-latest-findings-in-gm-camelina-study/
大規模野外試験の一環として、遺伝子組換えカメリナでのオメガ3長鎖多価不飽和脂肪酸の蓄積最適化について調べた研究がScientific Reportsに発表された。
Sainsbury研究室の研究者でマリー・キュリーフェローのSarah Schmidt博士
GM植物はしばしば食糧安全保障の文脈で議論される。増加する人口を食べさせるのにGM作物は必要か否か?この研究はGM植物は特定の市場ニーズを満たすこともできることを示す。この場合、水産養殖部門では餌の魚油を別のオメガ3脂肪酸源にしたいという需要がある。
この研究は先に作られたGMカメリナが、水産養殖で使うためのオメガ3/オメガ6脂肪酸比にさらに改良できることを示した
Leeds大学上級研究フェローLes Firbank教授
食糧安全保障に関する懸念は単に十分なカロリーを供給することだけではなく、正しい栄養素を提供することについてでもある。オメガ3の利益はよく知られているが、現在それを作れるのは海の微生物であることが現実的な問題である。実際に我々が食べているのは魚だが。従ってそれを商用スケールで作物で生産できるというのは非常にエキサイティングなことで、現代の生物学が健康的な栄養を提供する課題の解決に貢献できる可能性を示す。
John Innesセンター上級科学者Penny Hundleby博士
これは素晴らしい知見で、科学はより持続可能で環境に優しい方法で産物を作るのに作物を利用できることを示した。既に乱獲で圧迫されている資源からではなく植物由来のオメガ3サプリメントは、環境意識の高いし消費者には納得できるだろう−しかしGM表示を乗り越えてその成果を得るかどうかはまた別のことであろう。