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欧米の精子はこの40年で「半分」になった

Behind the headlines
Western sperm counts 'halved' in last 40 years
Wednesday July 26 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/07July/Pages/Western-sperm-counts-halved-in-last-40-years.aspx
「欧米男性の精子数がこの40年間で半分になった」とThe Guardianは報道している。1973年から行われた研究の大規模なレビューによると先進国で精子数が推定50-60%減少していることがわかった。
研究者は生殖能力に問題がないと思われる男性の全精子数か精子濃度の測定を報告した研究を探した。
研究者はこれらの研究結果を分析し、ここ数十年で変化があったかどうか見るために長期にわたる傾向を考慮した。
欧米では全精子数と精子濃度は徐々に減少してきたが、この傾向は世界のほかの地域、例えばアフリカ、アジア及び南アメリカにおいてはそれほど強くないか存在しなかったと結論付けた。
研究者もメディアにもこの理由に関してたくさんの説を提示し、化学物質や農薬の暴露から現代生活が原因であるというThe Independentの指摘に至るまで多岐にわたる。理由ははっきりしない。研究者もメディアもたくさんの説を提案した。しかし、さらに研究がなされるまではこれらの憶測が価値あるものかどうかわからない。
メディアにおける人類絶滅の話は時期尚早である。確かに研究は平均精子数が9280万/mlから6640万/mlという劇的な減少を報告したが、これは妊娠に必要とされる範囲内である。
男性が禁煙し、過度な飲酒を控えることは精子を守ることに役立つ。