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頻繁な飲酒が糖尿病を予防するという報道は不正確である

Behind the headlines
Reports that frequent drinking prevents diabetes are inaccurate
Wednesday July 28 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/07July/Pages/Reports-that-frequent-drinking-prevents-diabetes-inaccurate.aspx
「例えばワインを週に3、4回のような適度な量の飲酒は糖尿病のリスクを30%減らす」とThe Guardianは報道している。これは糖尿病リスクへのアルコールの影響を調査するデンマークの研究の主な知見である。
研究者は2007年から2008年、飲酒の習慣に関する質問を含めた健康とライフスタイルに関する調査を完了した70,000人以上のグループを調べた。その後参加者が調査終了後の約4年間に糖尿病(1型または2型)と診断されたかを確認し、これらの人の調査データを調べた。
研究者は糖尿病を発症した人は、発症しなかった人と比較して適度に及び頻繁にアルコールを摂取した可能性が低いことを示すパターンに気付いた。研究者は糖尿病のリスク低下は男性で週に14ユニット、女性で7ユニットと関連があると報告した(現在の推奨は週に14ユニット以上男性も女性も定期的に飲酒すべきでないとなっている)。
しかし、研究には様々な弱点があり、つまり頻繁な及び適度な飲酒が糖尿病の予防になるということを決定的に示すことはできない。例えば人々は飲酒習慣やその他のライフスタイル選択についてある一時点で聞かれたにすぎない。また、経過観察されている期間中その習慣が変わったかどうか示していない。
たとえ関連が存在するとしても、例えば健康的な体重に達するまたは維持するというような糖尿病リスクを減らすはるかにより健康的な方法がある。