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ビタミンC注射は血液がんの治療に役立つ可能性がある

Behind the headlines
Vitamin C injections could play a role in treating blood cancers
Monday August 21 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/08August/Pages/Vitamin-C-injections-could-play-a-role-in-treating-blood-cancers.aspx
「超強力ビタミンC投与は白血病に対抗する方法になる可能性がある」とMail Onlineは報道している。マウスの研究ではビタミンCが、制御できない幹細胞の成長を引き起こし急性骨髄性白血病(AML)の発病の引き金となる突然変異遺伝子の影響と闘うのに役立つ可能性がある。
急性骨髄性白血病は一般に年配の人に影響を与える白血球の悪性のがんである。急性骨髄性白血病のいくつかの症例はTetメチルシトシンジオキシゲナーゼ2(TET2)遺伝子の突然変異によって引き起こされると考えられている。この遺伝子は幹細胞を特殊な白血球に成熟させる手伝いをする。突然変異は急性骨髄性白血病に至るがん細胞の制御できない成長につながる可能性がある。
研究者はマウスを使って、ビタミンCの使用がTET2遺伝子の正常な機能を回復させ、白血病の進行を遅らせることに役立つかどうか研究した。研究では高用量のビタミンCの静脈内投与は実際、マウスの白血病がん幹細胞の増殖を抑制することが分かった。
これは確かに未来の治療方法の道を開くが、この研究はマウスにおける非常に初期の研究段階で、知見に基づくいかなる治療法も患者に提供される前にヒトにおける更なる研究と試験が必要だろう。
また、この使用された投与はヒトにおいて安全であろう体重に対する割合よりずっと高いものだった。これはヒトではビタミンC300g摂取相当で5,000個以上のオレンジを食べることを意味する。そういう訳で科学者はまた、同じ有益な効果がありながら、投与量を低くする方法を見つけなければならないだろう。