食品安全情報blog過去記事

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その他

  • PTSD患者へのエクスタシーの決定的試験に許可が出た

Scienceニュース
All clear for the decisive trial of ecstasy in PTSD patients
By Kai KupferschmidtAug. 26, 2017 ,
http://www.sciencemag.org/news/2017/08/all-clear-decisive-trial-ecstasy-ptsd-patients
FDAPTSDの治療用として、違法薬物として知られるMDMAに早期承認につながる可能性のある「画期的治療法」に指定し、二つの第三相試験のデザインを認めた。NPOのMAPSが、総額2500万ドルと推定される費用を集めることができれば、その試験は来春始まり2021年に終わるだろう。

コンシューマーラボ
Product Review: Review of L-Arginine Supplements
8/25/17
https://www.consumerlab.com/reviews/l-arginine-supplements-review/arginine/
16製品をチェックした。概ね質は高いが表示量より少ないものが1つ。また一部製品の推奨使用量はその期待される効果をもたらさないだろう。

  • ニトロコールドブリューって何、そして何故そんなに美味しい?

What’s nitro cold brew, and why is it so damn delicious?
C & CN, Volume 93 Issue 33 | p. 37 | What's That Stuff?
Issue Date: August 24, 2015
http://cen.acs.org/articles/93/i33/Nitro-Cold-Brew.html
研究者がスペシャリティブリューコーヒーに窒素を入れるとどうしてスムーズでクリーミーなフレーバーが与えられるのか探る
Nate Armbrustが2013年に作ったニトロコールドブリューについて。
(最近日本上陸とかってニュースがあったらしい。この場合窒素ガスって食品添加物?)

Lancetエディトリアル
Minamata Convention on mercury: a contemporary reminder
The Lancet Volume 390, No. 10097, p822, 26 August 2017
歴史は教訓を残す。日本の水俣湾の悲劇は、水銀やその化合物への暴露がヒト健康に不可逆的神経傷害などを誘発することを厳しく思い出させる。地球の健康もリスクに晒される。2013年の世界水銀評価でUNEPは環境への水銀排出が毎年8900トンにまで達しその90%が、規制されていない社会の主流から取り残されたコミュニティの強制労働を伴う職人的金の採鉱などのような人為的なものであると報告している。
8月16日にUNEPは水俣条約が発効したと発表した。この条約は水銀とその化合物の人為的排出から環境とヒト健康を守ることを目的とする。重要な目標として各種排出管理対策と新しい採鉱はしないことと既存のものは2020年までに廃止することが含まれる。しかしこの目標は達成可能だろうか?何年もの交渉にも関わらず、水俣条約には無数のハードルがあった。この問題は複雑でしばしば政治的で、米国ではトランプ政権により脅かされている。メキシコやインドネシアでは金の採鉱での水銀使用が増加している。
地球の健康を守るために、水俣条約は深刻に受け止めなければならない。単に持続可能な開発目標(SDG)3(健康と福祉)と12(水中生物)を満たすだけでなく、貧困を無くし持続可能で手ごろな価格のクリーンなエネルギーなどの他のSDGも達成するにはこの条約の多層に渡る課題を認識することが必須である。

  • 前線から:危機の際に母乳を与えることを支援する

Frontline: Support for breastfeeding in crisis
Rebecca Holland
Published: 31 July 2017
Rebecca Holland
The Lancet Volume 390, No. 10097, p834, 26 August 2017
母乳を与えることを支援するNGO養育プロジェクトインターナショナルの創設者で乳児栄養スペシャリストBrooke Bauerへのインタビュー
(いろいろ略)
助産師の友人と2014年ギリシャで授乳支援をしたことが最初の活動で2015年2月にはイラクで働いた
イラクでは資源の乏しさの上にテロによるトラウマのために授乳ができないあるいはしたくない母親がいた。例えば授乳中に前の子どもを亡くした女性は授乳できない。母親が栄養がとれていなくて水もなくストレスが大きく疲れていて授乳できないと考えていることが多かった。しかし適切な支援があればそんなことはない。
ギリシャでは難民キャンプのミルクの使用率が約60%だったが6か月のうちに二つのキャンプで0%にした。
最大の課題はミルクの寄付である。赤ちゃんが飢えていると聞いた人たちはミルクを送るがそれがどんなに危険なことなのか認識する必要がある。
(この人達のほうがよほど危険なようだが。子どもを亡くしたトラウマすら無理矢理説き伏せるとか鬼かと思う。Lancetはこと母乳に関しては狂信的な人たちを許容しているのが解せない)

Chennai: Five quacks practising homeopathy held by CCB
Aug 27, 2017
http://www.deccanchronicle.com/nation/crime/270817/chennai-five-quacks-practising-homeopathy-held-by-ccb.html
ニセの認証を使ってホメオパシーを行っていたことで市警察の中央犯罪ユニット(CCB)が5人を逮捕
(詐欺医療の詐欺とは。)

  • イタリア警察がフィプロニル汚染卵9万個以上を押収

The Italian Police Seized over 90,000 Eggs Infected with Fipronil
August 24, 2017, Thursday
http://www.novinite.com/articles/182611/The+Italian+Police+Seized+over+90%2C000+Eggs+Infected+with+Fipronil
ドイツ通信社(DPA)がイタリアでフィプロニル汚染卵9万個以上が警察に押収されたと報道した。アドリア海沿岸のAncona近くの生産者で約6000個、ローマの北Viterboで動物飼料用32000個を含む85000個が見つかった。警察の捜査は月曜日にイタリアの保健大臣が卵114検体を調べたら2検体が殺虫剤陽性だったと発表したことに続いて行われた。水曜日の記者会
見で警察は原因を調査中であると言った。
(RASFF参照)

  • 中国は卵の生産者のフィプロニル殺虫剤使用をチェックする

China says will check egg producers for use of fipronil insecticide
August 25, 2017
https://www.reuters.com/article/us-europe-egg-china-idUSKCN1B50BX
中国当局が金曜日にスポット検査を行うと言った

The opioid epidemic is finally a national emergency – eight years too late
Erin Winstanley
Associate Professor of Pharmacy, West Virginia University
August 28, 2017 12.44pm AEST
http://theconversation.com/the-opioid-epidemic-is-finally-a-national-emergency-eight-years-too-late-82623
ここ数年、多くの苦しい戦いが行われてきたが戦いに勝ったのは「薬物依存」である。
薬物過剰使用による死亡は米国では2000年以降3倍になり2015年には過去最高の52404人を記録した。CDCはまだ数値を公表していないが2016年は65000と推定されている。8月10日にトランプ大統領オピオイド流行を国の緊急事態と宣言した。しかしこれは少なくとも8年遅い。政策決定者は科学的に根拠のある薬物過剰使用死亡を減らす戦略を挿入する機会を逃した。緊急事態宣言は重要であるが、政府がどんな対策をとるのかあるいはどのくらいお金を出すのかは不明である。
(以下略)

  • Pete Evansの最新のおかしな食事助言

Pete Evans’ latest weird diet advice

28th Aug 2017

https://www.dailyexaminer.com.au/news/pete-evans-latest-weird-diet-advice/3217171/
フッ素や日焼け止めなどいろいろなものに妙な助言をすることで批判されてきたセレブシェフで原始人ダイエット支持者のPete Evansは今度は1日3食は不健康と言いだした。それは食品業界が作り出したものだと。健康の専門家は直ちに反論した。オーストラリア栄養士会の広報担当Melanie McGriceは1日三食が食品業界の陰謀だなんてナンセンスであるという。間欠断食について興味深い知見はあるが、全ての人にあてはめるのはいつだって無理がある。糖尿病専門家のSof Andrikopoulosも一日三食が不健康だという根拠はない、という。食事の回数が問題なのではなく、食事の量が問題。
シドニー大学の肥満専門家Nick Fuller博士は、断食などの制限の厳しい食事法は失敗する。全ての熱狂的食事法や減量法は非現実的で続けられない。Fuller博士は新しい本Interval Weightlossでゆっくりと徐々に減らしていく方法を説明している