食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • 子どもの頃から高齢になるまで脳を健康に維持する7つのステップ

Seven steps to keep your brain healthy from childhood to old age
7-Sep-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/aha-sst090517.php
米国心臓協会/米国心臓協会脳卒中部門会長助言
Stroke: Journal of the American Heart Associationに発表
7つとは
・血圧管理
コレステロールのコントロール
・血糖値を正常に維持
・運動する
・健康的食生活
・余分な体重は落とす
・喫煙しない

  • アルコール業界はアルコール関連がんリスクについて人々を誤解させている

Alcohol industry misleading the public about alcohol-related cancer risk
7-Sep-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/lsoh-aim090717.php
主な戦略は「否定、歪曲、注意を逸らす」
London School of Hygiene & Tropical Medicine とカロリンスカ研究所のチームが2016年9月から12月までの間に約30の世界中のアルコール業界団体のウェブサイトや文書に現れたがんに関する情報を分析した。団体のウェブサイト26件中24件がアルコールとがんリスクの根拠についてなんらかの歪曲や間違った提示をしていた。特に間違って提示されていたのは乳がんと直腸結腸がん。Drug and Alcohol Review
(明確に発がん性なのに知らないとか否定する人が多いのは確か。)

  • アルコール業界はがんとの関連について公衆を誤解させている−専門家の反応

SMC NZ
Alcohol industry misleads public on cancer link – Expert Reaction
September 8th, 2017.
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/09/08/alcohol-industry-misleads-public-cancer-link-expert-reaction/
英国の研究がアルコール業界団体が一般向け情報提供でアルコール関連がんリスクを不正確に伝えていることを発見した
Drug and Alcohol Reviewに発表された研究についての専門家の反応を集めた
Massey大学社会と健康アウトカム研究評価(SHORE)部長Sally Casswell教授
これは価値ある詳細な研究で、アルコール業界がアルコールの害、この場合は多数のがんとの因果関係、についての根拠をどんなふうにどれだけ歪めているかを同定した。これは、国際的アルコール企業が、直接的あるいは広告団体を介して、健康増進のためのメッセージ(アルコールのがんにおける役割について知っている割合はまだ低い)を妨害しようとしていることを示すますます増える研究に加わった。
この論文の著者は、利益を増やそうとする製造販売業者と、健康と福祉への願いの間には利益相反があることを強調する。このことは多くの政府がアルコール政策や健康増進の開発に企業の関与を許していることについて重要な疑問を投じる。それはタバコ企業には認められないだろう、従ってアルコール企業にも。
オタゴ大学予防社会医学部長Jennie Connor教授
これは重要な研究である、系統的アプローチによりアルコール業界が確立した科学や現在進行中の科学をアルコール業界が圧倒的に歪めていることを発見した。これは飲酒の健康影響についての信頼できる常識が確立することに干渉しようという業界の意図である。
この分野の研究者らは自分の目でアルコール業界の代弁者の不正直さと無礼さを何度も経験している。(略)

オーストラリアSMC
オーストラリアカトリック大学健康と社会研究センター長Sandra Jones教授
この研究はアルコール業界の社会的側面と広報団体が消費者に提供している飲酒とがんの関連についての情報を解析した。英語圏27団体を含む。
特に問題の多い知見は、乳がんについての情報を排除していることである。
(一部のみ)
Macquarie大学マーケティング准教授オーストラリアソーシャルマーケティング協会長Ross Gordon教授
アルコール業界にはアルコールの害を同定した研究に異議を唱える歴史がある。私はこのことをアルコールの宣伝への暴露と青少年の飲酒の関連について研究しているときに学んだ。この研究が、アルコール業界が飲酒とがんの関連を歪曲して伝えていることを発見したのは驚くことではない。タバコ業界も同じようなことをしてきた。
この研究は適切なデザインだがツイッターや広告キャンペーンのような他のチャンネルでの宣伝は含まれていない
Flinders大学公衆衛生研究者Emma Miller博士
この研究は多くの公衆衛生専門家が既に思っていたことを強化する。これら団体の目的は「責任ある」飲酒を推奨することだと言いながら情報を歪めることが普通である。
アルコールは多くのがんと強く関連する
西オーストラリアがん評議会教育研究部長Terry Slevin
アルコール業界が飲酒とがんの関連についての根拠が確立され増えていくことを理解していてそれに社会がどう反応するのかを心配していることに疑いはない。西オーストラリアで2010/11年に行われた飲酒と乳がんの関連についての教育キャンペーンでは、飲む量を減らすつもりの女性が大きく増えた。つまり売り上げが落ちるので、企業はいつでも消費量が減る圧力には抵抗する。
がんは健康問題で人々にとって最大の恐怖と情動的反応を引き起こすままである。知り合いががんと診断されることが増える中高年では特にそうである。アルコール業界は明確ながんとの関連についてはいつでも曖昧にしようと頑張る。そのため多くの人ががんと飲酒の関連を知らない。飲めば飲むほどがんリスクは上がる。これもまた不都合な真実である。
私はこの重要な洞察力のある論文の著者らを祝福する