食品安全情報blog過去記事

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意見等

  • 肉用鶏および育成中の採卵鶏向けのAvatec® 150G (ラサロシドAナトリウム)の安全性と有効性および、肉用鶏、育成中の採卵鶏、肉用七面鳥、採卵を目的としないマイナー鳥種(キジ、ホロホロ鳥、ウズラ、ヤマウズラ)向けの認可条件の変更

Safety and efficacy of Avatec® 150G (lasalocid A sodium) for chickens for fattening and chickens reared for laying, and modification of the terms of authorisation for chickens for fattening, chickens reared for laying, turkeys for fattening, minor avian species (phe asants, guinea fowl, quails and partridges) except laying birds
EFSA Journal 2017;15(8):4857 [3 pp.].
18 August 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4857
Avatec® 150Gは、有効成分としてイオノフォア系抗コクシジウム剤のラサロシドAナトリウムを15%含有する、抗コクシジウム飼料添加物である。耐容量についての研究では、ラサロシドとして125 mg/kg飼料(目標値)以上の濃度となるようにラサロシドAナトリウムが混餌投与されたが、肉用鶏では耐容されないことが示された。そのため、提示された耐容性研究からは、安全耐量を確立することはできなかった。ラサロシドをチアムリンや特定の他の医薬品と同時に投与することは避けなければならない。ラサロシドナトリウムは、グラム陽性細菌種に対する選択的抗菌作用を示すが、腸内細菌の多くは元来耐性を有している。耐性の導入や交叉耐性の成立は、実験室的条件下では認められなかった。ラサロシドAナトリウムには、遺伝毒性も発がん性もない。イヌを用いて新規に実施された心臓血管の研究では、1 mg/kg体重/日という急の無毒性量(NOAEL)が示された。このNOAELは、ラットの2年間毒性試験とウサギの発達試験で以前に導出された最小のNOAELである 0.5 mg/kg体重/日を超えているため、0.5 mg/kg体重/日というNOAELの方が、ラサロシドナトリウムの許容一日摂取量(ADI)の根拠として適切と考えられ、それに基づき0.005 mg/kg体重というADI値が設定された。最高濃度として、完全飼料1 kgあたり125 mgのラサロシドAナトリウムとなるようにAvatec® 150Gを添加することが示されているが、この使用量は消費者には安全である。 最大残留基準値(MRLs)を遵守するためには3日間の休薬期間が必要である。Avatec® 150Gを使用することで使用者にリスクが生じることは予想されない。Avatec® 150Gを用いて肉用鶏および育成中の採卵鶏向けの飼料にラサロシドAナトリウムを添加する場合、それが推奨最大濃度であっても、環境に影響を及ぼすリスクは生じない。肉用鶏および育成中の採卵鶏におけるラサロシドAナトリウムの抗コクシジウム剤としての有効性については、証拠が十分に示されていない。

  • 乳幼児に乳幼児期栄養生理学に基づいた食事を与え始める時期を科学的に判断するための、補助食品の導入年齢と健康状態との関連についての体系的な検討に関する要綱

Protocol for a systematic review on health outcomes related to the age of introduction of complementary food for the scientific assessment of the appropriate age of introduction of complementary feeding into an infant's diet
EFSA Journal 2017;15(8):4969 [20 pp.].
14 August 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4969
この要綱作成のために集められたデータは、母乳だけの哺乳または粉ミルクによる哺乳が育児の各段階で栄養的に妥当かどうかについてのデータ、ならびに乳児がミルク以外の食事を摂取する能力に影響を与え得る神経筋、胃腸および腎臓の発達に関するデータと共に、科学的評価の基礎を成していると考えられる。EFSAは、この体系的な文献検証の結果をまとめた要綱の草案について、関係各位から助言を得ることを望んだため、食品・栄養・アレルギーに関する小委員会(NDAパネル)は、この要綱案を、2017年2月16日から3月23日まで、パブリックコメント募集にかけることを承認した。

  • 乳幼児に乳幼児期栄養生理学に基づいた食事を与え始める時期を科学的に判断するための、補助食品の導入年齢と健康状態との関連についての体系的な検討の内容を記した要綱の草案を議題にした意見聴取の結果

Outcome of a public consultation on a draft protocol for a systematic review on health outcomes related to the age of introduction of complementary food for the scientific assessment of the appropriate age of introduction of complementary feeding into an infant’s diet
14 August 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1275e
欧州食品安全機関(EFSA) は、2つの関係団体から助言を受けた。乳幼児栄養作業部会は、これらの助言を考慮に入れて、体系的な検討を実施するための要綱を改定した。EFSAの食品・栄養・アレルギーに関する小委員会(NDAパネル)は、2017年6月27日にこの改定版の要綱を承認しており、EFSA Journalで発表する。