- EUは除草剤グリホサートについての投票を延期するだろう
EU set to delay vote on weed-killer glyphosate
October 5, 2017
https://www.reuters.com/article/us-health-eu-glyphosate/eu-set-to-delay-vote-on-weed-killer-glyphosate-idUSKBN1CA1AG
木曜日と金曜日にEUの植物と動物食品と飼料に関する常設委員会(PAFF)が会合を行い、グリホサートの10年の認可延長提案に投票する予定だったが、投票は行われないだろう。委員会の広報は、現在の認可が切れる年末に決定されるだろうと言う。
フランスは段階的使用禁止を目指してより短い認可延長期間の提案をしている。
マクロン大統領が決めたとのこと
Macron takes risky bet with tough talk on weedkiller
10/2/17,
http://www.politico.eu/article/emmanuel-macron-glyphosate-weedkiller-risky-bet-tough-talk/
New Jersey sues Insys as opioid maker settles with Massachusetts
October 6, 2017
https://www.reuters.com/article/us-insys-opioids/new-jersey-sues-insys-as-opioid-maker-settles-with-massachusetts-idUSKBN1CA241
Insys Therapeutics社ががんの痛み用のフェンタニル製剤の販売促進のため詐欺的行為を行ったとして木曜日にニュージャージーが訴えた。マサチューセッツが同様の訴訟で50万ドルで和解したことを発表している。
Christopher Porrino ニュージャージー司法長官によるとInsysはフェンタニル製剤であるSubsysを、認可された使用方法より広範な対象に、より高濃度で処方するよう宣伝していた。またInsysは処方する医師に虚偽の講演料を含むキックバックを支払い、保険会社を欺いた。こうしたInsysの強欲により何百人もの命が危険に晒され、2016年にニュージャージーの女性が繊維筋痛症にSubsysを処方されて過剰使用によって死亡することにつながった。
- ネオニコとハチミツの研究への専門家の反応
SMC UK
expert reaction to study of neonics and honey
October 5, 2017
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-of-neonics-and-honey/
Scienceにミツバチのネオニコチノイド暴露を調べた研究が発表された
この研究と一緒に発表されたPerspectives(展望)を書いたDundee大学神経生物学准教授Chris Connolly博士
これは非常に興味深くタイムリーな研究である。この知見は警鐘を鳴らすもので今やネオニコチノイドは世界中に広く存在し全てのハチミツの75%に存在する。ハチミツに検出された濃度が極めて微量なのでヒトの健康にハザードとなる可能性はない。この濃度ではミツバチへの致死的影響もない。しかしながらミツバチの脳に影響するには十分で、蜜を集めたり授粉したりする能力に影響する可能性がある。
ネオニコチノイドの使用は管理される必要がある。予防目的で広く使用されている。ネオニコチノイドはヒトへの毒性が低く極めて効果のある殺虫剤であるがこのような必要のない過剰使用は耐性獲得につながる可能性がある。使用を制限すべき時である。
この研究の興味深い点はハチミツが環境汚染監視ツールとして使える可能性があることである。現在のEUモラトリアムによりEUのハチミツはネオニコフリーになったか?あるいはまだハチミツに検出されるだろうか?
Rothamsted Researchスマート作物保護(SCP)リーダーで雑草生態学者Paul Neve博士
ハチミツからネオニコチノイドが検出されることは驚くことではない。他の農薬もあるだろう。最も重要な疑問に答えていない。検出された濃度は全てヒトの摂取に定められた濃度より低い。ミツバチの慢性暴露に関する疑問には答えがないままである
我々はオープンマインドを維持し、農薬規制に関する意志決定はしっかりした科学に基づくべきで、農薬の許容できない有害影響には注意しつつその重要な役割も忘れてはいけない。RothamstedのSCP計画はより標的を絞った害虫管理の開発を目指している。殺虫標的ではない昆虫への影響の少ない殺虫剤のデザインの努力を行っている。
Rothamsted Research持続可能な農業システム達成(ASSIST)リーダーで植物生態学者Jonathan Storkey博士
この論文はヒト健康リスクはないが最大56ng/gはコロニーの健康にとって活性のある範囲になる。従って授粉媒介者の減少に環境中農薬の蓄積が寄与しているかもしれないという著者に合意する。しかしこの状況はネオニコチノイドに過度に依存し不適切に使用した結果である。直ちに禁止するより使用制限戦略を探るべきだろう
East Anglia大学生物科学部自然環境研究評議会フェローLynn Dicks博士
略
Sussex大学生物学教授Dave Goulson教授
(一部のみ)
欧州のネオニコチノイド汚染が北米より少なくないという事実は、EUのモラトリアムが施行しなかったことを示唆する。
Hutton研究所生態学グループ上級科学者Nick Birch教授
低レベルのネオニコチノイド(NNIs)がハチミツから検出されることは驚くことではない。詳細な方法と結果を見ないと、対照をどうとって測定のノイズがどのくらいなのかはわからないが、分析の専門家が妥当性を評価しレフェリーがそれを見ているのだろう。
残念ながら同時に存在するであろう他の農薬の情報がない。これらの結果から地域のリスクを解釈するのは複雑な問題である。
私の見解ではこの論文は役にたつがより大きな複雑な農業生態システムの一部でしかない。
Lancaster大学Lancaster環境センターFelix Wäckers教授
(略)
- クレームチェック:催淫食品:本当かプラセボ効果か?
Aphrodisiac Foods: For Real or a Placebo Effect?
by Gina Shaw | October 05, 2017
http://www.berkeleywellness.com/self-care/sexual-health/article/aphrodisiac-foods-real-or-placebo-effect
クレーム:ある種の食品(とハーブサプリメント)は性的欲望を惹起できる
事実:食品やサプリメントが催淫薬として働くことを示す良い研究は限られている、あるいはない。
チョコレートや牡蠣やハチミツがしばしばいわゆる催淫食品に挙げられる。チョコレートには脳の快応答に関与するセロトニン濃度を上げるかもしれないカンナビノイド様脂肪酸を含む各種化合物が含まれる。牡蠣もセロトニン濃度を上げるかもしれず、テストステロンと精子の産生に必要な亜鉛も含む。そして「ハネムーン(ハチミツの月)」という考えは何世紀も前に遡り、新婚カップルが結婚した最初の月は蜂蜜酒あるいはハチミツワインとして知られる発酵ハチミツと水の混ざった飲み物を飲む習慣があった。(8-20%がアルコールなので、少なくとも脱抑制作用はあっただろう)
しかし2015年に発表された科学文献のレビューによると、どの食品にも性的欲望を強化する効果は証明されていない。チョコレートや牡蠣やハチミツは食べ過ぎなければ害はないだろうが、「マッドハニー」と呼ばれるものは避けるべきである。性的興奮剤として販売されていて多くの毒素を含む。そしてヨヒンビンを含む多くのダイエタリーサプリメントは重大な健康リスクとなるため決して使用してはならない。一方ノコギリヤシのようなものは性欲を減退させるかもしれないという研究がある。
- 長生きのためにコーヒーを飲め?
Drink Coffee for a Longer Life?
by Berkeley Wellness | October 05, 2017
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/drink-coffee-longer-life
Annals of Internal Medicineに発表された最近の二つの研究でコーヒーを飲む人は飲まない人に比べて死亡率が少し低い。
(研究の紹介略)
どちらの研究も普通のコーヒーとデカフェコーヒーで同様の傾向だった。
これまでの研究でコーヒー摂取は多くの疾患リスクの削減と関連づけられている。
新しい二つの研究は喫煙などの多くの要因を調整しているが、このような観察研究は関連のみを示し因果関係は示せない。そのためエディトリアルではこう結論している:「死亡率を下げたり慢性疾患を予防するためにコーヒーを薦めるのは時期尚早であろう。しかし1日3-5杯の、あるいはカフェインで400mgまでの適度なコーヒーは、成人にとって有害健康影響と関連せず、健康的な食生活のなかに取り入れられるだろう」
- 値段の高い医薬品は副作用が酷い、ノセボ効果のおかげで
Scienceニュース
Pricier meds mean worse side effects, thanks to ‘nocebo’ effect
By Michael PriceOct. 5, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/10/pricier-meds-mean-worse-side-effects-thanks-nocebo-effect
高価な薬は、安いジェネリックと違いが無くても良く効く傾向があるが、新しい研究によると同時に副作用も重い。プラセボ効果と逆のノセボ効果である。
(動画付き)