食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

フランス食品環境労働衛生安全庁、植物医薬品安全性監視計画の一環で、養蜂受粉技術科学研究所と連携協定を結ぶ

ANSES and the Technical and Scientific Institute for Beekeeping and Pollination sign a partnership agreement as part of the phytopharmacovigilance scheme
02/10/2017
https://www.anses.fr/en/content/anses-and-technical-and-scientific-institute-beekeeping-and-pollination-sign-partnership-0
フランス食品環境労働衛生安全庁(French Agency for Food, Environmental and. Occupational Health & Safety: ANSES)と養蜂受粉技術科学研究所(Technical and Scientific Institute for Beekeeping and Pollination: ITSAP)は、植物医薬品安全性監視の分野で、双方の協同を増強する協定を結んだ。この3年間の協定により、農薬製品がミツバチの健康に及ぼす有害影響が、徴候の速やかな検出によって確認しやすくなり、こうした製品を使うことによるリスクを生じさせないあるいは抑制する方策を改善することができるようになると考えられる。
農薬製品は、ヒトや生態系においてもリスクを生じさせることがあり、そうしたリスクはその特性が認識され、よりよく予測される必要がある。この問題に取り組むため、農業、食料および森林管理の将来に関する法律が2014年10月13日に発行され、ANSESに植物医薬品安全性監視計画の創設が委ねられた。
植物医薬品安全性監視の目的は、市販の農薬製品の有害影響を監察することである。監察は、環境汚染、暴露とそれによる生物や生態系への影響、および薬剤抵抗性の発生現象を対象とし、調査や警戒活動の中で得られる情報を体系的かつ定期的に収集することが出発点となる。
ITSAP に課せられた任務は、試験、応用研究、技術的経済的支援、関係者間の調整、知識普及活動および訓練を通して、養蜂業の発展に貢献することである。ITSAPが実施する方策の目的は、ミツバチ集団の健康を守り、ミツバチ由来製品の品質を保証することである。
ITSAPは、ANSESと連携を組む協定を結んだことにより、植物医薬品監視ネットワークの組織に参画し、計画の実行に必要なデータの提供を支援することになる。これにより、農薬製品に暴露されたミツバチに関するデータ、および巣や養蜂用巣礎への影響に関するデータの収集、利用、交換が強化される。
したがって、この連携により、ミツバチの健康に生ずる農薬製品によるリスクを阻んだり抑制したりするための方策が求められ得るいかなる徴候もできるだけ早く検出することが視野に入れられ、徴候の捕捉・収集源はできる限り広範なものが利用可能となる。
◇さらに詳しい情報
► ITSAPのウェブサイト(フランス語)
http://itsap.asso.fr/
► 報道資料
https://www.anses.fr/en/system/files/PRES2017CPA14EN.pdf