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ニワトリ肥育用、産卵鶏育成用、マイナー鳥種肥育用、マイナー鳥種の産卵期までの育成用に用いるAviMatrix®(安息香酸、ギ酸カルシウム、フマル酸)の安全性と有効性

Safety and efficacy of AviMatrix® (benzoic acid, calcium formate and fumaric acid) for chickens for fattening, chickens reared for laying, minor avian species for fattening and minor avian species reared to point of lay
EFSA Journal 2017;15(10):5025 [8 pp.]. 17 October 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5025
AviMatrix®(安息香酸、ギ酸カルシウム、フマル酸)は、畜産用添加物(機能による分類: その他の畜産用添加物)として用いられることを意図した組成物で、ニワトリの肥育、産卵鶏の育成、マイナー鳥種の肥育、マイナー鳥種の産卵期までの育成の時期に、その育成成績を向上するために飼料に入れて用いられる。この添加物は、EUでは承認されていない。2014年に、EFSAのFEEDAP(動物飼料に用いられる添加物、製品、化学物質に関するパネル)は、耐容性についてのデータが不十分で有効性の証拠も少なくて一貫性を欠くため、この添加物の畜産用添加物としての安全性および有効性について決定的な結論を導くことはできないとする意見を採択した。この意見に関して、この添加物の対象動物における安全性と有効性に関する追加データが申請者により提出した。FEEDAPは、肥育用のニワトリが最高推奨用量(完全飼料1 kg当たり1,000 mg)を耐容するとみなしており、この結論は育成期の産卵鶏にも拡大適用することができると考えている。しかし、安全域に関する結論を導くことができていないため、肥育用のマイナー鳥種および産卵期までのマイナー鳥種に対するこの添加物の安全性については、肥育用ニワトリの結論を外挿することはできない。3件の試験のデータから、完全飼料1 kg当たり500 mgのAviMatrix®が肥育用のニワトリの育成成績を向上させる能力を有することが示されている。育成期の産卵鶏や肥育用のあるいは産卵期までのマイナー鳥種に対して推奨されている用量は、生理学的に同等なメジャー鳥種(肥育用ニワトリ)において有効性が示されたのと同じ用量である。したがって、肥育用ニワトリにおける有効性の結論を、育成期の産卵鶏に拡大適用することができ、肥育用のあるいは産卵期までのマイナー鳥種に対しても外挿することができる。