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『食品製造共同事業者』に対し、食品供給チェーン改善計画の特定の要件について実施期日の延期を認めるガイダンスの発布

FDA Issues Guidance to Allow “Co-Manufacturers” Additional Time to Implement Certain Supply-Chain Program Requirements
November 3, 2017
http://s2027422842.t.en25.com/e/es?s=2027422842&e=14706
米国食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は、3つの食品安全規則に基づいて食品供給事業者の認証および検証に関する要件を提示しているが、本日、特定の食品製造共同事業者についてはこれらの要件を満たすまでの期日の延期を認めることを示すガイダンスを発行し、利用可能な状態としたことを発表した。
これらの3つの規則は、食品安全近代化法(Food Safety Modernization Act: FSMA)の実現のために策定された、ヒトの食品の保護的管理に関する規則、動物飼料の保護的管理に関する規則、および外国の食品供給事業者の検証計画に関する規則であり、特定の原料や他の原材料を扱う食品供給チェーンの改善計画のための要件を提示している。この改善計画は、食品供給チェーンに特化した管理が必要とされるような事態に対応できるようにすることを企図している。
今回のガイダンスは、『食品製造共同事業者』契約の構成者に向けたものであり、ブランドを所有する事業者が他の事業者と契約して食品の製造や加工をしてもらう場合が当てはまる。上述の規則は、食品供給チェーン改善計画が適用される食品製造共同事業者に対し、特定の原材料を彼らに供給する事業者を認証することおよび食品供給事業者検証業務を実施することを求めるものである。食品製造共同事業者は自らに供給を行う事業者を認証することを求められているが、規則にはある程度の融通性があり、食品供給事業者検証業務はブランドを所有する事業者が行う業務に委ねることができる。
食品供給チェーン改善計画の要件を満たすためには、食品製造共同事業者は、ブランドを所有する事業者から詳細な情報を得ることが必要になる場合がある。食品業界からの情報に基づいて、FDAは、ブランドを所有する事業者と食品製造共同事業者が新しい契約を確立して供給事業者の査察成績など特定の情報を共有できるようになるには、業界としてより多くの時間が必要とされていると判断した。
今回のガイダンスでは、FDAが、食品供給チェーン改善計画の中の供給事業者認証および供給事業者検証に関連した特定の要件を満たしていない食品製造共同事業者に対し、2年間、強制措置を取らないことが述べられている。強制措置を遅らせられるのは、供給事業者の認証および検証業務がブランドを所有する事業者と食品製造共同事業者との間で分担されていることが条件となる。
このガイダンスは、『ヒトの食品と動物飼料に関する食品供給チェーン改善計画の要件および食品製造共同事業者による食品供給事業者の認証および検証: 業界向けガイダンス』という表題で提示され、即座に実効化される。このガイダンスに対しては、いつでも意見を電子的にあるいは書面で提出することができる。また、詳しい情報をウェブサイトから得ることもできる。