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マダガスカルのAntsirananaで致死的な食中毒: 有毒イワシが原因

FOODBORNE ILLNESS - MADAGASCAR: (ANTSIRANANA) FATAL, TOXIC SARDINES
14 Dec 2017
http://www.linfo.re/ocean-indien/madagascar/732461-madagascar-8-morts-a-cause-d-une-intoxication-alimentaire-a-la-sardinelle (フランス語)
マダガスカルイワシによる食中毒のために8名が死亡した。
この致死性の魚は雨期に消費されたもので、マダガスカル北部の8名の住民が死亡し、32名がAntsiranana病院に入院した。
消費されたのは大型のイワシの一種であるサッパ属の魚である。この魚は、雨期に有毒な藻類を食べると致死性を持つようになる。入院した32名は今もまだ入院したままである。
これらの患者は、吐き気、頭痛、そして非常に激しい下痢に苦しんでいる。
死亡した犠牲者の中には6歳の子供もいた。
問題の魚は市場で売られていた。
この食中毒の発生を受けて、市の職員は市場に出向き、まだ陳列されていたそのサッパ属の魚を押収した。押収した魚は即座にAntsiranana市の近郊に埋められたと、ラジオ・フランス・アンテルナショナルは報じている。
一方、Malagasy州も、食中毒にかかった人たちに支援の手を差し伸べて責任を果たそうとしている。
他の23種類の魚も雨期に毒性を持つようになると疑われている。インド洋の熱帯医学を専門とする研究者は、これらの魚の皮膚、肉、および内臓に毒物が検出されると述べている。
市の職員は強制捜査を続け、取引業者が毒をもつようになった魚の在庫分を全て確実に廃棄するようにしている。捜査は行われているが、警察はまだ告発に乗り出してはいない。
◇この食中毒の毒素について
サッパ属の魚は、毒性物質を体内組織に持つ場合、それはサキシトキシンであることが最も多い。
多くの場合、有害なアオコがサキシトキシンを産生する。サキシトキシンは、麻痺性貝中毒で問題になる毒素の一つである。
サキシトキシンは電位依存性ナトリウムチャネル(Navチャネル)に対して非常に強力な阻害能力を有し、特に神経細胞や筋肉細胞における活動電位の惹起および伝播を司るNavチャネルに特異的である。
アオコは魚に食べられ、次にはヒトが毒素を摂取することになる。