Refined assessment and perspectives on the cumulative risk resulting from the dietary exposure to pesticide residues in the Danish population
Martin Olof Larsson et al.,
Food and Chemical Toxicology |
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278691517306877
・二つの新しい方法を組み合わせてデンマーク人集団で現実的な最悪ケースのハザード指数(HI)を推定した。
・これらの方法は特に定量限界以下のデータのこれまでの推定を精細化できる
・デンマーク人集団で累積リスク評価を行った
・農薬のハザードレベルを全体的に評価するために、カビ毒、カフェイン、アルコールと比較した
結果として、食事中の全ての残留農薬のリスクを合計したHIは、相当保守的推定であるにも関わらず成人で16%子どもで44%と低い。成人の残留農薬のHIは、7年に一回ワインを一杯飲むのと同程度である。
(HIはADIの何%に相当するか、という数字)
図4でカビ毒(DON + HT2 +T2)のほうがHIが高い集団が多いこと、図5でカフェインとアルコールと比較
(農薬がイヤだからと子どもにオーガニック食品を与えるとカビ毒のリスクのほうが高いので逆効果になることを再確認)
- 米国の川は塩濃度が上がっていて、飲料水に問題となる可能性
U.S. rivers are getting saltier, potentially compromising drinking water
By Roni DenglerJan. 8, 2018 ,
http://www.sciencemag.org/news/2018/01/us-rivers-are-getting-saltier-potentially-compromising-drinking-water
米国の数百の地質学的調査場所の50年にわたるデータを解析した新しい研究は、淡水系の塩濃度が増加していることを示す。Proceedings of the National Academy of Sciences
- サイの密猟者がDNAデータベースを用いて起訴された]
Natureニュース
Rhino poachers prosecuted using DNA database
08 January 2018
https://www.nature.com/articles/d41586-018-00273-5
アフリカのサイの遺伝情報がより確実な有罪判決につながる
Current Biologyに1月8日に発表された論文で、研究者が120事例以上に使われたデータベースについてとりあげた
サイの密漁は2000年代半ば以降急増し2013年から2016年には毎年1000頭以上が殺された。目的は角で1kgあたり6万ドル以上で売れる。
(伝統医療を持て囃す人たちはこういう蛮行への責任も感じて欲しい。)
- 投薬はアルツハイマー病患者の認知機能消失を減少させなかった
Medication did not decrease cognitive loss in patients with Alzheimer's disease
9-Jan-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/jn-mdn010418.php
JAMA。イダロピルジンのフェーズ2。患者2525人、6か月。
- オピオイドを処方された患者は他の患者より治療に満足している
Patients who receive prescription opioids are more satisfied with care than other patients
9-Jan-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/aaof-pwr010918.php
筋骨格系疾患患者でオピオイドを処方された患者はオピオイドを処方されなかった患者より満足度が高い。多く処方されることが満足度の高いことと関連する。オピオイドを処方されている患者はそうでない患者より痛みや健康状態は悪い。Annals of Family Medicine
- 入院患者の栄養不良はしばしば診断されず治療されていない
Malnutrition frequently underdiagnosed and undertreated among hospital patients
9-Jan-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/e-mfu010918.php
Journal of the Academy of Nutrition and Dieteticsに発表された推定によると小児科の患者で5人に1人、60才以上の患者では3人に1人が栄養不良。米国。
- 都市部の小川では医薬品汚染が微生物の耐性を誘導している
In urban streams, pharmaceutical pollution is driving microbial resistance
9-Jan-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/cioe-ius010318.php
Ecosphereに発表された新しい研究によると、都市部の小川の持続する医薬品汚染が水棲微生物の医薬品耐性の原因となりうる。
(調べた薬物の中にカフェインも入っている)
- 研究は有毒緑藻の大発生の原因を発見しその結果は臭う(下水)
Study finds source of toxic green algal blooms and the results stink
9-Jan-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/fau-sfs010818.php
2016年のフロリダのSt. Lucie河口の南西部が大量の有毒な緑色のスライムのため閉鎖されて全国的に注目された。毒素を産生する淡水緑藻Microcystis aeruginosaによって引き起こされたこの惨事の原因をFlorida Atlantic大学Harbor Branch海洋学研究所が調べ、その結果をHarmful Algaeに発表した。これまでOkeechobee湖で見られる農場排水などの栄養源による藻類の発生がSt. Lucie河口での藻類大発生の原因とみなされてきたが、現地での下水や汚水処理がSt. Lucie河口を汚染している根拠が示された
(高度下水処理施設のないところに人間が住むのは良くないようだ)