食品安全情報blog過去記事

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その他

  • スイスがロブスターは茹でる前に気絶させなければならないと決めた

Switzerland rules lobsters must be stunned before boiling
Thu 11 Jan ‘18
https://www.theguardian.com/world/2018/jan/11/switzerland-rules-lobsters-must-be-stunned-before-boiling
政府が、ロブスターが痛みを感じるおそれがあるとして生きたロブスターを沸騰したお湯に入れることを禁止した。
スイスの動物保護法の改革の一環として、3月1日から発効。気絶させる方法としては電気ショックか機械的脳の破壊。動物の権利の主張者と一部の科学者がロブスターやその他の甲殻類は痛みを感じられるだろう神経系をもっていると主張する。また政府は生きた海洋甲殻類を氷の上であるいは氷水につけて運ぶことも禁止する。そうではなく「彼らが自然に生きていた環境を維持して」運ぶべき。
他に違法な子犬農場や犬が吠えたときに自動的に罰を与える装置も禁止する
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20130117#p11
カニは痛みを感じる、という論文で2013年に要求されていたこと)

  • 分析の結果病原体が検出されて、科学者はペットに生肉を与える流行を批判

Scientists criticise trend for raw meat pet food after analysis finds pathogens
Nicola Davis Fri 12 Jan ‘18
https://www.theguardian.com/science/2018/jan/12/scientists-criticise-trend-for-raw-meat-pet-food-after-analysis-finds-pathogens
最近ペットのオーナーの間にイヌやネコに生の肉を与えることが流行している。背景にあるのはこれらがペットに、より「ナチュラル」であるという考え方である。しかし研究者は生の肉が健康にメリットがあるという根拠はないと否定する。そして最新の研究ではさらに懸念材料である病原体を確認した。
Veterinary Recordに発表されたオランダで販売されている35のペット用生肉ブランドの調査結果。23%はヒトで腎不全をおこす種類の大腸菌を含み、80%は構成ぶっしったいせい大腸菌を含む。さらにリステリアが半分以上の製品から、サルモネラは20%、ザルコシスティスは23%トキソプラズマは6%

  • 未来の怪物を手なずける

Taming the monsters of tomorrow
By Kai KupferschmidtJan. 11, 2018 ,
http://www.sciencemag.org/news/2018/01/could-science-destroy-world-these-scholars-want-save-us-modern-day-frankenstein
哲学者Nick Bostromは2014年にAIが人類を滅ぼすという暗黒のシナリオのベストセラー本を出版した。Bostromらや多数の科学者、哲学者は字術の進歩が生存の危機となることを研究している。ケンブリッジ大学には生存の危機研究センターがある。
科学が人類を絶滅させるという考えはもとをたどるとフランケンシュタインに行き着く。生存のリスク研究はまだ小さな分野でそれが重大な学問分野だとみんなが同意しているわけではない。ハーバード大学の心理学者Steven Pinkerは役にたたないカテゴリーだと呼び、フランケンシュタインのファンタジーは解決可能な現実的リスクから目を背けさせることになると警告している
(以下いろいろなシナリオが紹介されている)

  • ゴールデンライス−無責任な運動によってひどく汚された奇跡

Golden rice – a miracle tarnished by irresponsible activism
By Dr. Henry Miller, opinion contributor — 09/26/17
http://thehill.com/opinion/healthcare/352498-golden-rice-a-miracle-tarnished-by-irresponsible-activism
インドの農家V. RavichandranはビタミンA欠乏によって目が見えない子ども達のことを話す。これは二重の悲劇で、彼の話に出てくる子ども達の2/3以上は衰弱して1年以内に死ぬだろう、そして二つ目はビタミンA欠乏は入手可能な農業技術で予防できる。
1980年代から90年代にドイツの科学者が開発したゴールデンライスはグリーンピースによる激しい反対運動の標的とされ実用化されていない。2014年には経済学者のJustus Wesselerと David Zilbermanがゴールデンライスがないことによる10年の損失はインドだけで少なくとも1424680生命−年と計算した

Ask the Experts Hydrogen Peroxide for Wounds: Yea or Nay?
Published January 15, 2018
http://www.berkeleywellness.com/self-care/over-counter-products/article/hydrogen-peroxide-wounds-yea-or-nay
Q: 過酸化水素は傷を治すのに役立つ、あるいは神話?私はそれが「泡立つ」とき傷をきれいにしていると聞いた
A: 必要なく、実際には皮膚に傷をつけて治るのを遅くしているかもしれない。アルコールやヨウ素、ヘキシルレゾルシナールなどのその他の激しい消毒剤でも同様である。過酸化水素は医師などの医療提供者の指示があった場合にのみ使うこと。
傷をきれいにするには冷たい流水で単純に水で洗うことが重要である。周辺の皮膚には石けんを使うがそれが傷にさわらないように注意。汚い粒子が見えたらピンセットで取り除く。
(消毒はしない、乾かさないで湿度を保つ、が常識になったのはいつからだろう)