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12〜24歳の半数以上がエネルギードリンクによる副作用の経験を持つという調査報告

Over half of 12-24 year olds have side effects from energy drinks, survey reports
Tuesday January 16 2018
https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/over-half-12-24-year-olds-have-side-effects-energy-drinks-survey-reports/
「エネルギードリンクは『子供の半数において心臓疾患や発作のような不快な副作用を引き起こしている』」という英国の日刊紙The Sunの見出しは、恐ろしそうであるが誤解を招く。
これは2015年にカナダで12〜24歳の2,000人を超える若者を対象に行われたオンライン調査に基づくものである。調査でわかったことは、カフェイン入りのエネルギードリンクを飲んだことのある若者の半分以上が、摂取後に少なくとも1つの副作用を経験しているということである。
当然だが、最も多かった副作用は、動悸や睡眠障害といった、カフェインを多量に含むエネルギードリンクの興奮作用性と関連があるものであった。
約4分の1は動悸を経験し、同じく4分の1が睡眠障害、さらに約5分の1が頭痛を経験したと報告した。
見出しはもっとよくあることのように思えるように書いているが、発作は、実際にはこうしたドリンクを飲んだ子供500人に1人だけの割合で報告されている。さらに、これらの発作がエネルギードリンクに直接関連していたかどうかは確認できない。
エネルギードリンクはカフェインの量が多く、健康に影響を与え得るその他の興奮性物質を含む。エネルギードリンクはまたしばしば糖分を多く含み、そのためカロリーも高い。そういう状況で、子供や若者にとってより健康的な飲み物の選択肢は明確に存在する。
子供のカフェイン摂取量について英国の公式な進言は提示されていない。欧州食品安全機関(EFSA)は、「体重1 kgあたり最大3 mgという1日のカフェイン摂取量(子供の場合)では安全上の懸念を生じない」と助言している。そうすると、英国の平均体格(体重約50 kg)の14歳では、1日のカフェインの上限が150 mgということになる。