食品安全情報blog過去記事

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SMC UK

  • 二分脊椎やその他の神経管欠損を予防するために小麦粉に強化することをコメントした論文への専門家の反応

expert reaction to paper commenting on fortifying flour with folic acid and preventing spina bifida and other neural tube defects
January 31, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-paper-commenting-on-fortifying-flour-with-folic-acid-and-preventing-spina-bifida-and-other-neural-tube-defects/
Public Health Reviewsに発表された研究で、研究者らは葉酸摂取の上限量は科学的根拠がないと主張する
Birmingham大学母親と胎児医学上級臨床講師でBirmingham女性と子どもNHS財団トラストKatie Morris博士
この研究は小麦粉に葉酸を添加することの大きな妨げの神話を打ち砕く。著者らは葉酸強化の安全上の懸念についての根拠を現在の知識で再評価した。葉酸強化が赤ちゃんの神経管欠損の約半分を予防するだろうことに疑いはない。妊娠前の葉酸サプリメント摂取は推奨され続けるが、小麦粉への強化はさらなる利益があるだろう。著者の結論は他の専門家と同じである
ヒト健康と栄養主任コンサルタントスコットランドバイオマスマティクスと統計、Aberdeen大学栄養と健康Rowet研究所、Graham Horgan博士
王立小児科と子どもの健康学会長Neena Modi教授
この新しい研究は1mg/kgの上限を超えることの懸念を払拭し強化のゲームチェンジャーになるだろう。既に80ヶ国程度が食品に葉酸強化を行い神経管欠損を相当減らしている。政府はこのシンプルで効果の高い政策を実施すべきだ

expert reaction to biomarkers for amyloid-beta in Alzheimer’s disease
January 31, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-biomarkers-for-amyloid-beta-in-alzheimers-disease/
Natureに発表された新しい研究が脳におけるアミロイドベータの沈着を予想する血漿中バイオマーカーを調べた
Reading大学細胞分子神経科学講師Mark Dallas博士
もしこの研究がより多くの人で再現できたら、この検査は脳でおこっている変化への知見を提供するだろう。しかし血液からアルツハイマーを診断するにはまだ長い道のりがあるだろう
King’s College London精神病額心理学神経科学研究所上級研究科学者Abdul Hye博士
この研究は良い研究である。大きな限界の一つは血漿中で彼らが測定しているアミロイドの由来を検討していないことである。血中アミロイドの主な由来は血小板であるという論文がたくさんある。もう一つは彼らの測定しているアミロイドがどのプールなのか特定していないことである、アミロイドには遊離、膜結合、細胞結合の3つのコンパートメントにあることがわかっている。こうしたことがこれまで多くのグループでデータが一貫せず再現できない理由であろう。この研究は脳脊髄液との強い関連を示したので大きな意味がある。しかし結果を出すためには手法が複雑すぎてこのままでは臨床では実施できない。
Alzheimer’s Research UK研究部長Carol Routledge博士
UCL高齢者精神病学教授Rob Howard教授
脳にアミロイドのある全てのヒトが認知症になるわけではなく認知症のヒトの脳に必ずアミロイドがあるわけでもないことを考えると血液検査の結果の解釈と説明は非常に慎重にすべきである
UCL神経科学教授John Hardy教授
エジンバラ大学脳科学発見センター、英国認知症研究所プログラム副部長Tara Spires-Jones教授
将来、臨床試験参加者を選ぶのに使えることが期待できる
アルツハイマー学会主任政策研究担当官Doug Brown博士
Cardiff大学免疫学教授Paul Morgan教授
(略)