食品安全情報blog過去記事

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SMC UK

  • 2017年欧州でのはしか症例についてのWHOの数字への専門家の反応

expert reaction to WHO figures on measles cases in Europe in 2017
February 19, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-who-figures-on-measles-cases-in-europe-in-2017/
WHOが2017年欧州では21000以上のはしか症例があったと発表した
UCL子どもの健康研究所子どもの健康教授Helen Bedford教授
2017年ははしかで35人が死亡したというショッキングな統計は、この極めて感染性の高い病気の深刻さを再確認する。はしかの撲滅に向けて、予防接種の接種率を高く維持する必要がある。
英国免疫学会長Peter Openshaw教授
欧州ではしかが大幅に増加しているというニュースは心配である。1968年以降安全で効果的なワクチンがある。予防接種率を高く維持する必要がある
WHO EpiData
http://www.euro.who.int/__data/assets/pdf_file/0009/362448/epi-data-jan2017-dec2017-eng.pdf?ua=1

(メディアはこんな感じ。ワクチン忌避のせいかどうかはわからないけれど無関係でもないだろうと
親が予防接種を避けたので2万人以上がはしかになった
More than 20,000 catch measles as parents shun vaccination
February 20 2018,
https://www.thetimes.co.uk/article/more-than-20-000-catch-measles-as-parents-shun-vaccination-jvglv7h3s
WHO warns of soaring rates of measles in Europe
http://www.bbc.com/news/health-43125242

  • アルコール使用疾患と認知症リスクを調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at alcohol use disorders and dementia risk
February 20, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-alcohol-use-disorders-and-dementia-risk/
The Lancet Public Healthに発表された新しい研究は慢性大量飲酒と認知症の関連を調べた
リバプール大学英国タバコアルコール研究センター依存症教授Matt Field教授
このフランスの病院記録の重要な研究はアルコール使用疾患と認知症、特に早期に発症する認知症、の明確な関連を示した。
一見この知見は他の報告と矛盾するように見えるかもしれない、ごく最近少しの飲酒は健康的認知に関連するとニュースが報道した。アルコール使用疾患と少量から適量の飲酒には大きな違いがあることで矛盾は解消できるかもしれない。しかしどちらの研究も観察研究の限界はある
Exeter大学医学部臨床疫学上級研究フェローDavid Llewellyn博士
この膨大な研究はアルコール使用疾患と認知症リスクの強い関連を示した。しかしRCTではなく他の要因の可能性もある
UCL高齢者精神病学教授Robert Howard教授
この論文の最も驚くべきことはアルコール使用疾患が認知症リスクであると認識するのにこんなに時間がかかったことである。アルコールに神経毒性がありアルコールに関連する疾患が脳を傷害するのはずっと前からわかっていた。この研究は認知症予防のために意味がある
エジンバラ大学脳科学発見センター副所長で英国認知症研究所計画部長Tara Spires-Jones教授
この非常に大規模な研究は大量飲酒と認知症リスクの関連を発見した。この知見はそれほど驚くべきことではないが、アルコール濫用が脳に悪いことは明確である
アルツハイマー学会主任政策研究担当官Doug Brown博士
大量飲酒が認知症発症リスクを増やすことは知られていた。この研究はアルコール使用疾患がこれまで考えられていたよりずっと多くの早期発症認知症の原因である可能性を示唆する。この研究ではフランスの入院患者が対象であるため、他の医療環境でさらなる研究が必要であろう。この研究でこれまでの飲酒に関する助言に変更はない
Alzheimer’s Research UKの研究部長Sara Imarisio博士
この質の高い研究は有害飲酒と認知症リスクの強い関連を示した。アルコールの誤用と認知症に関連があることを示したのはこれが初めてではないが、この研究は飲酒助言を守ることをさらに強調する。飲酒量を減らすことは脳だけではなくたくさんの健康上の利益がある。