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英国大麻市場には高強度大麻が「今や優位」

High-strength skunk 'now dominates' UK cannabis market
Wednesday February 28 2018
https://www.nhs.uk/news/mental-health/high-strength-skunk-now-dominates-uk-cannabis-market/
The Guardianが「警察が押収した大麻のほとんどが今や高強度品で、戸外で栽培したハーブやハシシは滅多に見られない」と報道した。このニュースは2015年と2016年に5つの警察が押収した大麻検体を分析した研究に基づく。彼らはほぼすべての大麻(93.6%)がシンセミラsinsemilla、別名スカンクであったことを報告した。これはハーブの大麻の強力なもので、THCが高濃度になるように特別に交配されてきたものでしばしば英国では屋内「大麻農場」で育てられる。THCは向精神活性がありこの薬物の多くの影響をもたらす。また精神衛生上の問題をおこすリスクの高さとも関連する。薬物の分析ではTHC濃度には大きなばらつきがあり、大麻樹脂は6.3%、シンセミラは14.2%であった。2000年以前に英国市場で多かった大麻樹脂は、警察の押収したもののわずか5.8%に過ぎなかった。樹脂のTHC濃度も2005年の同様の研究より高濃度だった。大麻樹脂にはしばしば一部のTHCの有害影響から保護すると考えられるカンナビジオール(CBD)が含まれるがシンセミラには普通含まれない。医師らは高濃度のTHCを含みCBDのない大麻を使う人は依存や精神衛生上の問題を発症しやすいと考えているのでこれは問題である。
大麻はしばしばコカインやヘロインに比べれば害のないストリートドラッグとして片づけられているが、有害影響があるという根拠は増えている。研究はまだと所杖あるがより強力なシンセミ大麻はリスクが高いようだ。それが普通になったことは懸念である。何年も前に大麻を使用した経験に基づいて考えている人は現在の状況を認識していないかもしれない