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食品医薬品安全処、食品中の虫異物を減らすことができる防虫素材を開発

2018-03-07 新規有害物質チーム
http://www.mfds.go.kr/index.do?mid=675&pageNo=1&seq=40853
―エコ防虫接着剤‧テープを適用した結果、異物申告が62%減少―
食品医薬品安全処‧食品医薬品安全評価院は、食品中の虫異物を減らすために、桂皮、甘草などから抽出した天然物質を利用したエコ防虫素材を開発したことを明らかにした。
今回の防虫素材は、食品が流通‧保管される過程でノシメマダラメイガの幼虫などの虫が包装紙を突き抜けて食品に混入される事例が多いため、虫が忌避する天然物質を包装用テープや接着剤などに使うように開発された。
*2016年異物種類別申告現況: 虫(1,830件, 34.3%) > カビ(552件, 10.3%) > 金属(436件, 8.2%) > プラスチック(310件, 5.8%)
なお、今回の開発は民間適用実用化技術研究の中の「食品中異物低減化方策研究事業」の一環で行われ、高麗大学校(株)農心などが参加した。
このエコ防虫素材では、防虫効果が一番良い桂皮‧甘草‧梔子‧烏梅混合物が活用され、虫が小包装製品を保管する大包装ボックス自体に近付くのを防止しながら、持続的な効果を示すことができるように、忌避物質を包装用テープや接着剤に添加した。
今回開発したエコ防虫素材を適用した製品は、防虫効果が優れていることが確認された。
例えば、(株)農心が生産する麺類製品770万ボックス包装にエコ防虫素材を添加したボックス用テープと接着剤を活用した結果、虫混入による消費者からの申告件数が62%程度減少した。
また、今年中にエコ防虫素材を商品化して、中小企業が大きい費用の負担無く食品を流通‧保管する段階で虫異物を減らすのに活用できるようにする予定である。
安全評価院は今後も、食品生産時に発生する主な異物混入についての原因分析を通じ、生産及び流通段階別に異物制御商用化技術を開発‧普及して、異物低減化のために努力する計画である。