食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • プーチンはどうやってロシアの研究を復活させられるか

Natureエディトリアル
How Putin can restore Russian research
13 March 2018
https://www.nature.com/articles/d41586-018-03066-y
眠れる熊であるロシアの科学は目覚めることができる−やり方は中国が示す
ロシアの研究開発能力の低さは経済成長と繁栄の障害であるとプーチンはしばしば言っている。ロシアの研究所はあまりにも生産性が低い。プーチンは認めないだろうがロシアが間違っていたことは中国が示す。中国は世界の需要に応じて外国人の能力も活用してきた。一方ロシアは反西洋の感情が強く違う方法をとった。ロシアの大学や研究所の科学者は長期間にわたってプレッシャーの少ない終身雇用で研究費も単純に支給されるだけで競争的資金はほとんど無い。トップダウン方式に依存し海外からの資金提供も遮断した。
プーチンは問題を明らかに認識している。

  • プラスチック:WHOが健康レビュー開始

Plastic: WHO launches health review
By David Shukman 15 March 2018
http://www.bbc.com/news/science-environment-43389031
多くの腫瘍ブランドのボトル入り水にプラスチック粒子が見つかったというOrb Mediaの発表を受けてWHOの水と衛生世界対策コーディネーターのBruce GordonがBBCニュースに語った。マイクロプラスチックがヒト健康に有害であるという根拠はないがWHOは最新の知見を評価したい。
この調査は9ヶ国11ブランドの250以上のボトルを調べたもの。
報告書全文
SYNTHETIC POLYMER CONTAMINATION IN BOTTLED WATER
Sherri A. Mason et al.,
http://news.bbc.co.uk/2/shared/bsp/hi/pdfs/14_03_13_finalbottled.pdf
・93%にマイクロプラスチック汚染の何らかの兆候
・ボトル入り水1Lあたり100 um以上の粒子は平均10.4個、水道水の2倍
・6.5−100 umの小さい粒子を含めると水1Lあたり325個
・100 um以上の粒子で最も多いのはポリプロピレンで、ボトルキャップに使われているものと一致
・データからは汚染の少なくとも一部はパッケージング/瓶詰め工程由来
同じブランドでもロットが違うと大きく違う

  • 反グリホサート活動家は「疑惑の行商人」

Anti-Glyphosate Activists Are 'Merchants of Doubt'
By Cameron English
March 13, 2018
https://www.realclearscience.com/articles/2018/03/13/anti-glyphosate_activists_are_merchants_of_doubt_110576.html
GMO活動家は除草剤のグリホサートが危険で致死的ですらあると宗教のように強固に主張する。一方40年も前の古い除草剤の再評価にはごねる。このあからさまな矛盾に、一般の人々に良い情報を伝えようとしている科学者は苛立つ。反GMO集団は事実などどうでもいい。彼らはグリホサートを巡ってまだ議論が続いていると思わせようとするための詐欺を行っている。
現在カリフォルニアで行われているモンサントとの裁判が矛盾を顕わにする。
(略)
「疑惑の行商人」の逆
何年もの間、タバコ企業が喫煙と肺がんの関連を否定する広報活動を行って「疑惑の行商人」だった。現在反GMO活動家が同様の戦略をとっている、ただし反対の方向で。
(いろいろ略)
しかし彼らがどんなに活動を継続しても、バイオテクノロジーは我々の生活を改善し続けるだろう

  • にせ物を流通させたとして4人が起訴、逮捕された

4 individuals indicted, arrested for trafficking counterfeit goods
Indicted
03/08/2018
https://www.ice.gov/news/releases/4-individuals-indicted-arrested-trafficking-counterfeit-goods
米国移民税関捜査局の本土安全保障調査特別調査員がFDAの犯罪捜査部門、米国郵便調査、税関国境警備局、プエルトリコ財務省と協力して行った調査で、女性3人男性1人が逮捕された。彼らはeBayなどのオンラインショッププラットフォームで多数のニセの医薬品やサプリメントを販売していた。2013年頃から中国の供給業者から購入したものを米国に輸入していた(いろいろ手口等略)

  • 健康上疑問があるにも関わらず、パースの母親達に胎盤、カプセルを食べることが人気

Eating placenta, capsules popular with Perth mums despite health questions
March 16, 2018
http://www.news.com.au/national/western-australia/eating-placenta-capsules-popular-with-perth-mums-despite-health-questions/news-story/44d050135303543ae7eb68190f5f2af6
保健当局は健康目的で胎盤を食べることがブームになっていることに懸念している。たくさんの新米ママやパパがYouTube胎盤の料理法をシェアしている。さらにパースにある会社を含め、胎盤をカプセルにすることを宣伝しているウェブサイトがたくさんある。
Pure Placentasという会社の広報担当の助産師Mel Johnsonは、西オーストラリアでの胎盤カプセル化の需要は急激に増えていて、昨年彼女の会社は150-200の胎盤カプセル化した。Johnson氏は動物は赤ちゃんを生んだあと胎盤を食べるから鬱にならない、という。
今年初めTGAが胎盤を食べることについて警告を発表している
Human placenta ingestion
19 January 2018
https://www.tga.gov.au/human-placenta-ingestion
昨年は米国CDCが新生児のグループB連鎖球菌敗血症症例を報告して胎盤カプセルを食べるべきではないと警告している

  • セラノス、CEO Holmes、および元社長Balwaniが巨額詐欺で訴えられた

米国証券取引委員会
Theranos, CEO Holmes, and Former President Balwani Charged With Massive Fraud
March 14, 2018
https://www.sec.gov/news/press-release/2018-41
シリコンバレーの企業セラノスとその創始者でCEOのElizabeth Holmes、その元社長のRamesh “Sunny” Balwaniが投資家を欺いて7億ドル以上を集めた。会社の技術やビジネス、財政運用について何年にも渡る虚偽の発表をしてきた。
(たくさんの有名人が騙された。プレゼン能力だけでここまで大きくなるのはすごいとしか)
「疑惑の」米医療ベンチャーCEOの罪と大嘘、当局の訴状で明らかに
https://forbesjapan.com/articles/detail/20181