食品安全情報blog過去記事

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電子タバコと将来の喫煙習慣との関係性を示す「弱い」証拠

'Weak' evidence linking e-cigarette use with future smoking
March 13 2018
https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/weak-evidence-linking-e-cigarette-use-future-smoking/
電子タバコを12回以上使用した子供は、従来のタバコを吸うようになりやすい」と、英国のオンライン新聞Mail Onlineは報じている。ただし、この関係性はそれほど堅牢でも明確でもなく、信用されないかも知れない。
この情報は、英国中の1,000人以上の若者を対象行った調査に基づいている。被検者は、従来のタバコと電子タバコ(一般に「vaping」と呼ばれる)の使用歴を、調査開始時と6ヵ月後に質問された。
確かに、従来のタバコを吸ったことは無いが電子タバコを12回以上使用した被検者は、その後従来のタバコを吸おうとする傾向が強かったが、この知見はわずか21人のデータに基づくものである。
したがって、この調査は、電子タバコの使用が喫煙に結び付くという根拠を強固に示すものではない。予想の通り、この調査が示すものは、非喫煙者電子タバコを使用することはほとんどないということである。
電子タバコの健康へのリスクはあまり良く分かっていないが、イングランド公衆衛生局(PHE)が最近実施した研究によると、従来タバコによるリスクと比べるとわずかなリスクしか生じないということである。その研究では、電子タバコ、より具体的にはそれらの中に含まれるニコチンは、依存性が高く、したがって電子タバコは現実的な利益を全く伴わない高く付く習慣となり得る。