食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文等

  • アメリカ人は年をとるのが遅くなっている

Americans slow down the clock of age
16-Mar-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-03/uosc-asd031518.php
人類は時間を逆転させることはできないだろうが、新しい研究によるとアメリカ人の加齢は遅くなっている
20年前よりゆっくりになった。Demographyに発表。
特に大きいの高齢男性で、理由の一部は喫煙率、肥満、医薬品。
(タバコの圧倒的影響。タバコ対策さえすれば、それ以外何もしなくても大きなメリットがある。のだけれどそれをさせないのが日本。)

  • 専門家はテストステロンの処方状況を改善する助言を発表

Experts issue recommendations to improve testosterone prescribing practices
17-Mar-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-03/tes-eir031618.php
内分泌学会が性腺機能低下症のテストステロン療法についてのガイドラインを更新し、The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism (JCEM)に発表した。
現在適切な診断無しで多くの男性にテストステロンが処方されている一方で性腺機能低下症が治療されないでいる場合もある。
65才以上でテストステロン濃度が低い全ての男性にテストステロンを処方することは勧めない。治療を行うかどうかは個別に症状の強さや合併症により、患者と長期リスクやベネフィットについて明確に議論してから。また個人のテストステロン濃度は時間とともに大きく変化するので確認測定が重要である。
自由診療で金儲け、が流行っている分野。アンチエイジングとか言ってる)

  • 欧州での直腸結腸がん死亡の低下は「大きな成功」の物語である

Decline in colorectal cancer deaths in Europe is a 'major success' story
18-Mar-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-03/esfm-dic031518.php
2018年の欧州での直腸結腸がん死亡率予想は2012年に比べて7%低下
Annals of Oncologyに発表
EUでは直腸結腸がん死亡は男性は1993年から、女性は1970年から減少を続けている。直腸結腸がんの主なリスク要因はタバコ、アルコール、肥満、糖尿病、運動しないライフスタイル、不健康な食生活である。女性については経口避妊薬やホルモン補充療法の使用もリスク減少に寄与した可能性がある。男女ともに心臓発作や脳卒中予防のためのアスピリンの使用、効果的検診も寄与しただろう。出血などの早期の症状の原因を調べる結腸内視鏡検査の利用が早期診断を改善した。

  • 善意は研究の倫理的実施の代わりにはならない

Good intentions do not replace ethical conduct in research
Joyce L Browne, et al.,
The Lancet Volume 391, No. 10125, p1020–1021, 17 March 2018
オランダの専門分野裁決機関が公式に、ケニアと協力してホメオパシー物質Iquilai(力価を上げたミネラルサプリメントと称するもの)をケニアの228人のHIV/AIDS患者で有効性を調べる研究に参加しているオランダの二人の医師に警告した。この事例はオランダの保健監査機関によって調査されていた。裁決によるとこの研究は基本的医学倫理原則、ヘルシンキ宣言に不適合incompatibleである。
(福島の甲状腺スクリーニングもヘルシンキ宣言にincompatibleなんだけど)

  • ミツバチは怠け者の芝生が好き

Scineceニュース
Bees love the lawns of lazy homeowners
By Kimberly HickokMar. 16, 2018 ,
http://www.sciencemag.org/news/2018/03/bees-love-lawns-lazy-homeowners
毎週芝生を刈る人の家より二週間に一回芝生を刈る人の家の方がミツバチが多いことを研究者が発見した。アメリカ。Biological Conservationに発表。ただし三週間に一回になると草が伸びすぎて花に届かないので魅力的でなくなる

  • ラベンダーとティーツリーオイルに含まれる化合物はホルモン撹乱物質のようだ

内分泌学会プレスリリース
Chemicals in lavender and tea tree oil appear to be hormone disruptors
March 17, 2018
https://www.endocrine.org/news-room/2018/chemicals-in-lavender-and-tea-tree-oil-appear-to-be-hormone-disruptors
少年の女性化乳房とラベンダーとティーツリーオイルへの定期的暴露に関連があるのではないかという疑いにさらなる根拠が加わった。シカゴで開催中の学会発表
エッセンシャルオイルの成分のホルモン活性をin vitroで調べた研究。
エッセンシャルオイルは相当活性の強い成分を含む、のはよく知られている。なのに今さら驚いたようにメディアが取り上げている)
Will Essential Oils Like Lavender And Tea Tree Make Your Breasts Larger?
https://www.forbes.com/sites/brucelee/2018/03/18/will-essential-oils-like-lavender-and-tea-tree-make-your-breasts-larger/#7ec0e1023fc2