食品安全情報blog過去記事

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  • Michiel対ゴリアテ(巨人):真のコストあるいは全くの嘘?

Michiel versus Goliath: True Cost or Truly Lying?
Posted by riskmonger on April 6, 2018
https://risk-monger.com/2018/04/06/michiel-versus-goliath-true-cost-or-truly-lying/
オランダの農家Michiel van Andelとオランダの有機食品産業ロビー団体Bionextとの戦いの物語。
Bionextは「食品の真のコスト」運動に関与していて、Michielのような慣行栽培の農家は環境と健康を不可逆的に破壊し社会に対して膨大なコストを負担させていると主張している。Michielはオランダ語で彼らの計算がバイアスのあるもので間違っていること、Bionextは嘘をついているだけではなく食品全体に不信と恐怖を広めていると書いた。間違いを直すように頼んだが無視したので、裁判(広告基準委員会に虚偽広告として)に訴えた。Bionext側の弁護士からの圧力にも屈せず、Michielは裁判所で話をした。
(Bionextの報告やそれへの反論略、リンク有り)
Bionextは裁判では数字の根拠を説明するのではなく有機農法が慣行農法とどう違うのかを力説した。そして今週裁定が下りMichielは勝った。Bionextは虚偽の宣伝で有罪となった。
しかしBionextは虚偽の宣伝を修正せず、オランダの裁判所の判断はオランダ国外には適用されず、裁定を無視してキャンペーンを継続している。なんというモラルの欠如だろう。
オーガニック団体の嘘と恐怖のキャンペーンに対抗して、慣行農業農家がMichielのようにその安全性と質を主張する必要がある。食品についての真の理解は社会にとって有益である。

Watch Out for Junk Scientific Journals
by John Swartzberg, M.D. Published April 04, 2018
http://www.berkeleywellness.com/healthy-community/health-care-policy/article/watch-out-junk-scientific-journals
科学の世界にも「フェイクニュース」の類の問題がある:近年医師や研究者は、多くがインチキ研究や論文からなる大量の詐欺的な疑わしい雑誌の洪水に圧倒されている。こうしたいわゆる搾取的雑誌については多くの記事が書かれてきたが、その多くは学者に警告することが目的だった。しかしそのような雑誌は科学や医学のニュースを読む全ての読者にとって問題である。それらは全ての学術出版の信頼性を損ねるからである。
正確な数字はわからないが、8000以上の搾取的雑誌があると推定されている。この数は合法的雑誌と同じくらいである。私達が私達の扱っているトピックスについての科学研究をレビューしようとするとき、そのような信頼できない雑誌の研究に出くわすことがますます増えている。
信頼できる雑誌が通常有料購読によって支えられオンラインの他に印刷物もあるのと違って、こうした「雑誌」は無料で誰でも読めるオンラインにある。オンラインにしかなく、著者から代金を取る(信頼できる雑誌でもとるところはある)。ウェブサイトは伝統的雑誌を真似ている。
搾取的雑誌とPLOS ONEのような合法的オープンアクセス雑誌を分かつのは科学的基準である。ほとんどの搾取的雑誌は何でも出版する。ピアレビューがあると主張しているものが多いが実際にはない。
(以下略 日本でpredatory journalsをハゲタカ雑誌と訳しているようだがvultureは絶滅に瀕している美しい鳥で、悪いことの代名詞みたいに使いたくない)

ORGANICS Simply Cola
http://www.organicsbyredbull.com/mea/en/product/faq/what-are-ingredients-organics-simply-cola-red-bull
(コーヒー豆から抽出したカフェインだから天然物でオーガニック、と言いたいらしい?)