食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

  • ナッツの摂取と7つの心血管系疾患発生率

Nut consumption and incidence of seven cardiovascular diseases
Susanna C Larsson et al.,
http://heart.bmj.com/content/early/2018/03/21/heartjnl-2017-312819
スウェーデンの研究。31364人の成人に食品頻度質問票で調査し17年フォロー。ナッツの摂取は年齢と性を調整すると心筋梗塞心不全、心房細動、腹部大動脈瘤と逆相関があったが、複数のリスク要因で調整すると関連は減少し、心房細動と心不全だけが残った

  • 科学者は偶然太平洋の深海にこのタコの幼稚園を発見

Scienceニュース
Scientists accidentally found this octopus nursery deep in the Pacific Ocean
By Matt WarrenApr. 18, 2018
http://www.sciencemag.org/news/2018/04/scientists-accidentally-found-octopus-nursery-deep-pacific-ocean
(写真がなんかかわいい)

  • 結婚状態は限局的悪性黒色腫の早期検出に関連するか?

Is marital status associated with early detection of localized melanoma?
18-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/jn-ims041618.php
JAMA Dermatology。2010-2014年のSurveillance, Epidemiology and End Results (SEER)データベースから、転移の根拠のない悪性黒色腫と診断されて結婚についてとセンチネルリンパ節の記載のある52,063の患者を同定した。結論として結婚している患者のほうが、独身や離婚、死別より早期に来院してセンチネルリンパ節生検を行う可能性が高かった。

Practices with poor prescribing performance more likely to prescribe homeopathy
18-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/s-pwp041718.php
Journal of the Royal Society of Medicineに発表された研究によると、イングランドでの一般診療のうち最も処方の質スコアの悪いところが、最も質の高いものより2.1倍ホメオパシーを多く処方する。この関連は因果関係ではなく、より深いところでの診療の特徴、例えば根拠に基づいた医療の尊重の程度や処方の管理の悪さなど、を反映すると考えられる
著者にBen Goldacre博士やEdzard Ernst博士。

Deep learning predicts drug-drug and drug-food interactions
18-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/tkai-dlp041818.php
KAISTによるPNASに発表されたDeepDDIという枠組み
(流行中のAI。多分たくさんのグループがそれぞれ開発して性能を競う状況がしばらく続くだろう)

  • 人々は毎日約1ポンドの食品を無駄にしている

People waste nearly a pound of food daily
18-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/uov-pwn041318.php
米国バーモント大学の研究者らによるPLOS ONEに発表された研究
野菜や果物は廃棄率が最も多く(39 %)、次いで乳製品(17%)、肉及び肉製品(14%)
研究者らは生鮮野菜果物の適切な調理や保存についての教育、ダメになることと傷が付くことの違いについての知識が重要だという。見た目の悪い野菜や果物を食べることを促進するキャンペーンなども勧める

  • The State of Global Air

https://www.stateofglobalair.org/
2018年報告
世界人口の約95%が空気の質のガイドライン(10 µg/m3)を越える微細粒子濃度の地域に住んでいる
主な原因は化石燃料バイオマスを燃やすこと

  • 骨折や転倒予防:USPSTFの新しい助言発表

Preventing fractures and falls: Shedding light on the USPSTF's new recommendations
17-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/bawh-pfa041618.php
USPSTFが高齢者の転倒と骨折予防について新しい助言を発表した。ビタミンDとカルシウムサプリメントに疑問を提示し、運動やその他の介入を勧める。JAMAに新しいガイドラインとエディトリアルを発表。
ビタミンDとカルシウムのサプリメントについてはベネフィットと害を評価するための根拠不十分
・転倒予防のためのビタミンDサプリメントについては2012年の好ましいから逆転して勧めない
・65才以上の成人の転倒予防のために中程度の根拠で勧めるのは運動
・根拠のレベルはもっと低いが、バランスや歩き方、視力、医薬品、血圧などの各種要因への複数要因介入が勧められる
更新された助言では運動への新たな注目により追加の健康上の利益があるだろう

Safety concerns over tungsten
17-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/mu-sco041718.php
マウスの研究でこの金属の骨への蓄積についての知見が提供された
Communications Chemistryに発表されたMcGill大学のチームによる研究。マウスに飲料水でタングステンを高濃度与えたところ骨の特定部位に蓄積した。

  • 医療用大麻を使う人は処方薬を使用又は誤用しやすい

People who use medical marijuana more likely to use and misuse prescription drugs
17-Apr-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/wkh-pwu041718.php
Journal of Addiction Medicineに発表された研究は大麻オピオイド使用を減らすという主張に疑問を提示
医療用大麻を使っている人は実際には医療用及び非医療用(医師の指示に従っていない)処方薬の使用率が高い。