食品安全情報blog過去記事

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FDAとFTCは、ジュースパッケージ、キャンディおよびクッキーなどの子供向け製品に似せた電子タバコ液で子供を誘惑している会社に対して措置を講ずる

若年者をニコチンやタバコ製品の危険から保護する合同活動の一環として、また若年者をタバコから保護するFDAの新計画の一環として、警告文書を送達
FDA, FTC take action against companies misleading kids with e-liquids that resemble children’s juice boxes, candies and cookies
Warning letters are part of joint effort to protect youth from dangers of nicotine and tobacco products and part of FDA’s new Youth Tobacco Prevention Plan
May 1, 2018
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm605507.htm
子供向け食品に似せたパッケージや広告を用いて電子タバコで使用する液(e-リキッド)を販売していた製造業者、卸業者および小売業者に対し、米国食品医薬品局(FDA)と連邦取引委員会(FTC)は合同で、合計13件の警告文書を発行した*1。警告文書を受けた会社のいくつかは、未成年者への違法販売についても言及された。警告が発せられた製品がどのように子供向け食品などに類似しているかは、警告文書のウェブページ*1で見ることができる。
FDAは喫煙依存症の成人向けに、これからもより害の少ないニコチン供給媒体の開発を促していくが、そのために子供がタバコ製品に嵌まるという犠牲を払うことを許しはしない。ニコチンは毒性が高く、今回警告文書を発したことは、子供たちをニコチン中毒のリスクに晒す販売方法は許容されないことを明確にするものである。
2017年の後半から、FDAは、タバコ製品を食品と偽るような、特に子供に売ることを企図するようなラベル表示や広告について、調査を開始した。今回の警告文書で指摘した製品は、そのラベル表示や広告が子供向け食品を模倣したものとなっており、不誠実で誤解を生むことから、連邦食品・医薬品・化粧品法に違反した不正表示製品とみなされる。
*1: https://www.fda.gov/TobaccoProducts/NewsEvents/ucm605729.htm

FTCとFDAは、ジュースパッケージ、キャンディおよびクッキーなどの子供向け製品に似せた電子タバコ液で子供を誘惑している会社に対して措置を講ずる
若年者をニコチンやタバコ製品の危険から保護する合同活動の一環として、また若年者をタバコから保護するFDAの新計画の一環として、警告文書を送達
FTC, FDA Take Action Against Companies Marketing E-liquids That Resemble Children’s Juice Boxes, Candies, and Cookies
Warning letters are part of joint effort to protect youth from dangers of nicotine and tobacco products and part of FDA’s new Youth Tobacco Prevention Plan
https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2018/05/ftc-fda-take-action-against-companies-marketing-e-liquids
若年者をニコチンやタバコ製品の害から守るために実施中の取り組みの一環として、ジュースパッケージ、キャンディおよびクッキーなど、子供向け食品に似せ、場合によっては漫画などを用いてパッケージや広告作成し、電子タバコで使用する液(e-リキッド)を販売していた製造業者、卸業者および小売業者に対し、米国連邦取引委員会(FTC)と食品医薬品局(FDA)は合同で、合計13件の警告文書を発行した*1。警告文書を受けた会社のいくつかは、未成年者への違法販売についても言及された。
ニコチンは毒性が高く、今回警告文書を発したことは、子供たちをニコチン中毒のリスクに晒す販売方法は許容されないことを明確にするものである。
FDAは、喫煙依存症の成人向けに、これからもより害の少ないニコチン供給媒体の開発を促していくが、そのために子供がタバコ製品に嵌まるという犠牲を払うことは許さないという姿勢である。また、FDAは、若年者をタバコから保護する新計画(new Youth Tobacco Prevention Plan)の下、JUUL製品に狙いを定めた活動を先週から始めるなど、一連の活動を強化し、現行のFTCとの連携も継続していく。
警告が発せられた製品がどのように子供向け食品などに類似しているかは、警告文書のウェブページ*1で見ることができる。
2017年の後半から、FDAは、タバコ製品を食品と偽るような、特に子供に売ることを企図するようなラベル表示や広告について、調査を開始した。今回の警告文書で指摘した製品は、そのラベル表示や広告が子供向け食品を模倣したものとなっており、不誠実で誤解を生むことから、連邦食品・医薬品・化粧品法に違反した不正表示製品とみなされる。
FTCは、不公正な人を騙すような販売活動を禁じた連邦取引委員会法第5条に基づいて、警告文書の発行に参画した。ここで禁止されている行為には、健康上あるいは安全上の不当なリスクを生じることも含まれている。問題の製品は、幼い子供に人気の食品や飲料に似せたパッケージで、匂いもジュースやクッキーやキャンディに似せてある。FTCは、液体ニコチンを摂取してしまうことによる子供の深刻な中毒を考慮して、このような製品の販売が健康上あるいは安全上の不当なリスクを生じ得ると明言した。
各会社には、15日以内に対応するよう要請した。違反の修正が無い場合は、押収や差し止めなど更なる強制措置が講じられることも警告されている。
液体ニコチンやe-リキッドを使う電子ニコチン供給装置(ENDS)の人気上昇に合わせ、中毒管理センターへの問い合わせや救急治療室への来訪者が増えている。米国中毒データシステムのデータの最新の分析*2では、2012年1月から2017年4月までの間に、6歳未満の子供が電子タバコや液体ニコチンに暴露された例が合計8,269件に及んだ。
ニコチンは比較的少量でも急性毒性を示すため、子供にとってのリスクは高く、心臓や呼吸停止、発作、昏睡などから死に至ることもある。
重要視しなくてはならないのは、2016年には2百万人を超える中高生が電子タバコや他のENDSの使用者*3であり、使用の理由として風味が受け入れやすいことが上位に挙げられているということである。若年者のニコチンへの暴露は脳の発達に有害影響を及ぼし、脳の回路をさらにニコチンへの依存へと傾けるという根拠がある。
FDAは4月に、JUULブランド製品を未成年者に販売していた業者に警告を発令している(本週報別項参照)。FDAはさらに、若年者が電子タバコを使用するのを防止することに照準を合わせた”The Real Cost (本当の対価)”国民教育キャンペーン*4を展開しており、この9月には全面的な活動が開始される予定である。またFDAは、ニコチンおよびタバコ規制の包括的計画*5の中で、若年者に焦点を当てて、毒性が低く、魅了性や依存性の少ないタバコ製品を作出する明確で有意な対策を模索している。特に、既知のリスクに対処する形でENDSの製品基準や他の規制を検討している。これには、若年者を引き付けるような風味やデザイン、子供が扱えないようなパッケージ、および子供が偶発的に液体ニコチンに暴露されるのを防ぐ製品ラベルについての対策が含まれる。
また、FDAは、若年者をタバコ製品に惹きつける上での風味の役割についてパブリックコメントを募集するため、3月に規制制定案の事前通知を発行した。加えて、こうした製品に若者が暴露されたり近づいたりすることがもっと減るように、ENDSの販売や販売促進をさらに規制していく予定である。
*1: https://www.fda.gov/TobaccoProducts/NewsEvents/ucm605729.htm
*2: http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2018/04/19/peds.2017-3361
*3: https://www.fda.gov/TobaccoProducts/PublicHealthEducation/ProtectingKidsfromTobacco/ucm405173.htm
*4: https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/FDAInBrief/ucm581312.htm
*5: https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm568923.htm