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豚と家禽の技術的飼料添加物としてのKomagataella phaffii DSM 32159株由来フモニシンエステラーゼの安全性と有効性

Safety and efficacy of fumonisin esterase from Komagataella phaffii DSM 32159 as a technological feed additive for pigs and poultry
EFSA Journal 2018;16(5):5269 [18 pp.]. 17 May 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5269
この技術的飼料添加物は、Komagataella phaffiの遺伝子組換え株から生産されたフモニシンエステラーゼから成り、豚や家禽の飼料を汚染するカビ毒であるフモニシンを分解することを企図している。生産菌株とその組換え遺伝子は、最終製品には存在しない。申請者は、上限にふさわしい値として、飼料1 kg当たり300 Uという濃度を選択した。この濃度は子豚、肥育鶏、肥育用七面鳥、および産卵鶏に安全であることが示され、従ってこの添加物はこれらの飼育分類において安全である。この結論は、全豚種、産卵用育成鶏、交配用育成七面鳥に拡大され、他の全ての育成用及び産卵用家禽種とマイナー豚種に外挿される。変異原性や遺伝毒性は検出されず、反復経口投与毒性試験でも毒性の所見は認められなかった。残留の評価でも懸念は確認されなかった。従って、この添加物の使用は消費者に安全だと考えられる。吸入毒性の可能性は低いが、呼吸器感作性は除外できない。皮膚や眼への刺激性も無く、皮膚感作性も無い。提案された使用条件で環境へのリスクが生じることは考えられない。この添加物は、完全飼料1 kg当たり10 Uという最小推奨量で、肥育鶏、産卵鶏、離乳子豚での試験で示されたように、市販品質の飼料中のフモニシンを分解する能力を有する。この添加物の作用機序は、適用される動物種において同様であると合理的に想定できるため、FEEDAPパネルは、この添加物は全ての家禽種及び豚種で有効性を示すと判断した。