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  • 如何にして腸内細菌ががんとの戦いに参戦しているか

Natureニュース
How gut microbes are joining the fight against cancer
23 May 2018
https://www.nature.com/articles/d41586-018-05208-8
腸内細菌が一部の抗がん剤の効果に影響するように見える。しかし科学は臨床試験ができるほど成熟しているか?
2015年に博士課程の学生Bertrand RoutyがGustave Roussyがんセンター近傍でがん治療中の患者の便検体を集めて病院を飛び回っていた時、不名誉なあだ名でからかわれていた。しかしRoutyらがある種の細菌ががん治療効果を強化する根拠を発表すると嘲りは泊まった。今や医師らは患者の便検体を分析したがっている。
生命医学業界でまきおこったマイクロバイオーム革命のうちではがんは比較遅くなってからの流行分野である。過去数十年で科学者は腸内細菌と鬱から肥満まで、一見関係なさそうな何十もの病気とを関連づけてきた。がんも同様で一部の腫瘍は炎症と関係しある種のがんは感染症由来である。そして新しいクラスの医薬品−がん免疫療法−の爆発的増加により科学者は腸内細菌叢との関連をより緊密に検討するようになった。マウスとヒトでの予備的知見を経て科学者たちは臨床試験を検討している。
一部の提唱者はマイクロバイオーム操作戦略ががん治療のゲームチェンジャーになりうると言う。しかし別の科学者は臨床試験は時期尚早だという。「現象としては面白いが、良いことしかおこらないという考えには不安を覚える」
(以下長い記事略。検体採取法の標準化から始めないと、とのこと)