食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

加熱型タバコはどれほど危険か?

How dangerous are tobacco heaters?
May 18, 2018
http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2018/20/how_dangerous_are_tobacco_heaters_-204472.html
BfRが関わって実施された新しい研究により、加熱型タバコは従来のタバコより、発がん物質などの有害物質の発生が少ないことが示された。ただし健康を損なう可能性はまだ残っている。
加熱型タバコでは、巻きタバコのようにタバコを燃やすことはなく、およそ350°Cまでしか加熱されない。燃焼させる従来のタバコと比べ、アルデヒドは80〜95%、他の揮発性有機化合物は97〜99%減少した。
対照的にニコチンの量については、科学雑誌“Archives of Toxicology”の記事によると、従来のタバコと同等であるという。この記事でも加熱型タバコでは発がん物質の発生がかなり少ないと結論付けているが、健康リスクについては長期にわたる徹底した調査が必要であるとしている。
BfRで行われたWHOの会合には25ヶ国から50名が参加して、どうしたらタバコ製品の依存誘発性を低減できるかが話し合われた。ニコチンを低減することに加え、砂糖やメントールなどのタバコに添加される物質が依存を高めるかどうかが検討された。この検討は健康リスクの件と共に、2018年の10月上旬にジュネーブで開かれるWHOたばこ規制枠組条約の第8回カンファレンスに引き継がれる。