食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 福島の影響は何?

What was the fallout from Fukushima?
Fred Pearce  Sun 3 Jun 2018
https://www.theguardian.com/environment/2018/jun/03/was-fallout-from-fukushima-exaggerated
Shunichi Yamashitaは放射線の健康影響はよく知っている。しかし彼の母国日本では、2011福島原子力発電所事故の後避難した人たちに、彼らが思っているより害は小さいと主張したせいで、のけ者にされた。彼の最大の罪は人々に笑って、と言ったことだという。
以下Fred Pearceの著書の紹介
フォールアウト:核時代の災害、嘘、遺産
Fallout: Disasters, Lies and the Legacy of the Nuclear Age
https://www.amazon.com/Fallout-Disasters-Lies-Legacy-Nuclear-ebook/dp/B071GJBCNH
Publisher: Beacon Press (May 22, 2018)
80年にわたる人類と原子力のつきあいについて記述した本

This is what happens, if you treat cancer with homeopathy
Published Thursday 31 May 2018 , Edzard Ernst
http://edzardernst.com/2018/05/this-is-what-happens-if-you-treat-cancer-with-homeopathy/
私は‘HALTERNER ZEITUNG’の定期購読者ではないがこの記事は興味深かった。ドイツ語なので英語で要約を紹介する。
・高齢女性が喉が痛くて医者に行ったがそれはホメオパス医だった
・ドクターはホメオパシーレメディを処方した
・効果がなかったが数ヶ月治療が続いた
・10か月後、患者は医者を変えた。医者は彼女をすぐに入院させた
・喉のがんと診断された
・4年間苦しんで患者は死亡した
・患者の親族がホメオパスを訴えた。15万ユーロ要求
ホメオパスは患者が専門医に行くのを拒否したと主張
・親族は記録が後から改ざんされたことを疑っている
・裁判官は和解を提案。善意で1万ユーロ
ホメオパスは受け容れたが保険会社が払うかどうかは不明
・親族は裁判費用の94%を払う羽目に
ホメオパシーに害がないなどと主張する人はこの話を記憶に留めるように。同様のことはいつでもおこっている。ホメオパシー医療ネグレクトである。ほとんど軽い病気に使われているために通常そのネグレクトが目に見えないだけである。しかしホメオパスが重い病気を治療しようとするとそのネグレクトが明らかになる。

  • グルテンはダメ、乳製品はダメ、楽しんではダメ…この国は「栄養心気症」になった?

No gluten, no dairy, no joy… have we become a nation of ‘nutrichondriacs’?
Monday 4 June 2018
https://www.telegraph.co.uk/health-fitness/nutrition/no-gluten-no-dairy-no-joy-has-britain-become-nation-nutrichondriacs/

「nutrichondriacs栄養心気症」は「食生活の負の詳細に頭がいっぱいになっていて、間違った根拠や想像だけで食物アレルギーや不耐であると自己診断する傾向」のこと
https://www.dnafit.com/nutrichondria/

  • 筋トレで10代が命に関わる病気になった

Teen contracts life-threatening illness after working out
Yahoo7 News3 June 2018
https://au.news.yahoo.com/teen-contracts-life-threatening-illness-working-070729876.html
テキサスの17才のJared Shamburgerは父親や兄のように大きくなりたくて90分の筋トレ後、横紋筋融解症になった

  • 子どもの肥満対策として、スーパーマーケットの「罪深いコーナー」と一つ買うともう一つもらえるジャンクフードは禁止される

Supermarket 'guilt-lanes' and two-for-one junk food offers will be banned to tackle child obesity
By Steven Swinford, Deputy Political Editor 1 June 2018
https://www.telegraph.co.uk/politics/2018/06/01/supermarket-guilt-lanes-two-for-one-junk-food-offers-will-banned/
Jeremy Hunt保健大臣は、2020年から砂糖と塩の多い製品の広告は午後9時まで禁止するなど一連の新しい規制を計画している。ジャンクフードの宣伝にマンガのキャラクターを使うことを禁止したり、エネルギードリンクは16才未満には販売できない、なども含まれる。

  • 幹細胞試験はうまくいくことを示さなければならない

Natureエディトリアル
Stem-cell tests must show success
Nature 557, 611-612 (2018)
今週ニュースで報告したように、日本は期待される幹細胞を使った心疾患治療法をさらに前進させた。まもなく2014年に作られたファストトラック認可制度のもとで使えるようになる可能性がある。この法律では有効性の根拠が無くても示唆するだけで販売できる。これに対してNatureはじめ批判があったが、最近の動きはさらなる懸念を加える。
(これについてはnatureはずっと厳しく批判してきた。でもそれが日本国内で取り上げられることはなかった。国策とされて他の研究分野の資金を奪う形で推進されてきた再生医療が、批判的吟味を許さない状況は非常に危うい。)