食品安全情報blog過去記事

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中年層に大麻の使用者が増えている?

Is cannabis use rising in middle-aged people?
Friday June 15 2018
https://www.nhs.uk/news/mental-health/cannabis-use-rising-middle-aged-people/
「40歳過ぎの女性の間で大麻使用者が増えている」と、BBCニュースは報じている。
英国において、大麻は今でも最も広く使用されている快楽享受のための非合法薬物である。「若者が使う薬」として見られることが多いが、最近の調査ではそれが必ずしも正しくないことが示唆されている。
研究者は、イングランド公衆衛生局(PHE)から、2005年6月から2015年6月までの10年間に、大麻を(単独または他の薬物と合わせて)使用していてイングランドウェールズの依存症治療サービスを受けた人の数に関するデータを入手した。研究者は、人数の移り変わりと、年齢や性別の分布を調べた。
主な知見は次のとおりであった。大麻に関連した問題で治療を求めた40代以降の人の数は、471人から1,008人と、過去10年で2倍以上になった。何らかの薬物に関連して治療を求めた人の数は、27,092人から64,195人になった。治療サービスに訪れる人の大半はやはり男性であるが、女性の数が大幅に増えている。
ただし、大麻利用者の大多数が治療サービスに助けを求めに来ることが決してないことに留意すべきであり、上述の数値がより多くの英国の集団にどの程度当てはまっているのかを断言することは困難である。
大麻による長期的な健康への影響についてはまだ良く立証されていない。しかし大麻はタバコやアルコールなどの他の物質と組み合わせて利用されている場合が多く、そうした場合には健康への有害影響があることが示されている。また大麻は、精神病や鬱病などの精神疾患と関連がある。
大麻の効力は過去20年間で急激に増高している。したがって、若い時に大麻を吸って深刻な副作用が何もなかったからと言って、今また大麻を使用し始めると、今度は深刻な副作用が及ぶ可能性がある。