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ビタミンDが脳を健康に保つ確かな証拠はない

'No solid evidence' vitamin D keeps the brain healthy
Thursday July 12 2018
https://www.nhs.uk/news/neurology/no-solid-evidence-vitamin-d-keeps-brain-healthy/
ビタミンD認知症の予防にはならない」とMail Onlineは報じている。
この見出しは、ビタミンDが神経系疾患に及ぼす影響を検討したこれまでの研究のレビューに基づいて書かれている。
それらの研究の著者は、特にアルツハイマー病、運動ニューロン疾患、多発性硬化症、およびパーキンソン病に関心を寄せていた。
彼らは、ビタミンDサプリメントの効果または日光浴(ビタミンD生成を刺激するのに役立つ)の効果のいずれかについて検討を行っており、何らかの決定的なエビデンスを得ようと腐心している。
こうした困難は主として、ヒトを対象とした無作為化試験などの信頼性の高い試験方法で行われた研究がほとんど無かったためであった。
実際、研究の多くはマウスで行われており、その結果がヒトにおいても同様かどうかは判らない。
ビタミンDは骨、歯およびび筋肉を健康に保つことがわかっている。しかし、入手された研究データに基づくと、ビタミンDが脳において効果を示すかどうかは判らない。
ビタミンDに関する助言*1をさらに読むと、サプリメントでの補給がどのような人に効果を示すか*2がわかるだろう。
*1: https://www.nhs.uk/conditions/vitamins-and-minerals/vitamin-d/
*2 https://www.nhs.uk/conditions/vitamins-and-minerals/vitamin-d/#should-i-take-a-vitamin-d-supplement