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羅漢果抽出物由来食品添加物: パブリックコメント募集

Call for submissions – Application A1129: Monk Fruit Extract as a Food Additive 20 July 2018
http://www.foodstandards.gov.au/code/applications/Pages/A1129-MonkFruitFA.aspx
http://www.foodstandards.gov.au/code/applications/Documents/A1129%20CFS.pdf
申請者のサラヤ株式会社(大阪、日本)は、羅漢果を強力甘味料の工業的機能を有する食品添加物として使用する認可を得ようとしている。羅漢果抽出物は、中国南部原産で、ウリ科に属する多年生のつる植物Siraitia grosvenoriiの果実から得られる。甘味をもたらす抽出成分は、モグロシド類(ククルビタン配糖体)であり、主成分のモグロシドVは、ショ糖の250〜400倍の甘味を持つ。既に認可されている強力甘味料と比べ、苦みがほとんど無く、高温で安定で不快な後味がないため、焼き製品で砂糖の代わりに使えるなど、多くの利点を持っている。
FSANZのリスク評価では、この食品添加物を強力甘味料として、申請者の提案通りに使用しても、公衆衛生上および安全上の問題は生じないと結論付けた。利用可能な分析・検出法に関する情報が申請者から提出されている。また、ハザードが何も特定されないことから、一日摂取許容量(ADI)は「特定されない」が適当であると判断された。このため、食事暴露量の推算は求められない。
この羅漢果抽出物は、ジャム、菓子類、シリアル製品、小麦粉製品、ケーキ・パン類、特別医療用食品、乳製品などにおいて1,000〜1,100 mg/kg、ソース・トッピング類において5,000 mg/kg、食卓用甘味料において8000 mg/kgの濃度で使用することが企図されている。
パブリックコメントは、キャンベラ時間で2018年8月31日18時まで受け付けられる。