食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 意見:形質に基づくGM植物の規制が地平線上に−ついに!

Opinion: Trait-based regulation of GM plants is on the horizon – at last!
08/15/18 10:13 AM By Dr. Nina Fedoroff
https://www.agri-pulse.com/articles/11344-opinion-trait-based-regulation-of-gm-plants-is-on-the-horizon-at-last
USDAのSid AbelとDoug McKalipが、私に「植物交配の革新」とよぶ植物改変を監視する新しい規制枠組みについて説明した。最初は信じられなかった。
USDAの計画はその規制監視を、植物保護法のもとで規定される、実際に農業に有害影響を与える可能性のあるものに限定するというものだ。
(いろいろ略)

  • 帝王切開を望む女性を判定する代わりに何故話を聞かないの?

Instead of judging women who want a C-section, why not listen?
Rebecca Schiller
https://www.theguardian.com/commentisfree/2018/aug/21/women-c-section-birth-planning-caesarean
出産における人権を推進する団体BirthrightsのRebecca Schillerが、帝王切開を希望する女性が英国の病院でどう扱われているかを報告し、女性の希望を尊重するよう求める
NIHトラストでは医学的理由ではない帝王切開は拒否されることがあり、意志に反して無理矢理経膣分娩をさせられたと報告する女性もいる。
特定の出産方法がベストあるいは正しいという主張は母親たちを分断する
帝王切開を選ぶ権利とか言われても医者は困るだろう。出産を巡る話題がイデオロギーだらけなのが問題であるというのは確かだが。)

Use honey first for a cough, new guidelines say
By Alex Therrien  Health reporter, BBC News
https://www.bbc.co.uk/news/health-45270134
NICEは、咳には抗生物質を滅多に処方しないようにすべきであるという。抗生物質耐性問題対策を意図した新しい助言である。
PHEによると抗生物質が咳に効くという根拠は限定的である。にも関わらず、英国の医師は咳や気管支炎に抗生物質を処方している。

  • この教授はココナツオイルを「ただの毒」と呼ぶ。彼女は正しい?

This Professor Called Coconut Oil 'Pure Poison.' Is She Right?
By Stephanie Pappas, Live Science Contributor | August 22, 2018
https://www.livescience.com/63405-coconut-oil-poison-or-not.html
ハーバードの栄養教授の講義がココナツオイルについての新しい戦闘に火をつけた。
一方ではココナツオイル信者が心疾患を予防し代謝を促進し脂肪を燃やすと主張する。もう一方のKarin Michels教授らはドイツ語の動画で「純粋に毒」という。月曜日にBusiness InsiderがMichelsのコメントを英語で紹介した。「毒」は言い過ぎだがMichelsの評価のほうがココナツオイル信者よりは科学的根拠に近い
(以下長い解説略、基本は「ココナツオイルはほどほどなら問題ない」。「魔法の食品は存在しない」)

  • 適量飲酒と心疾患の研究への専門家の反応

SMC UK
expert reaction to research on moderate drinking and heart disease
August 22, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-research-on-moderate-drinking-and-heart-disease/
BMC Medicineに発表された研究で飲酒と心疾患リスクをしらべた。不安定な飲酒パターンが心疾患リスクの高さに関連すると報告した。
Cambridge大学リスクの公衆理解Winton教授David Spiegelhalter教授
この研究は全く飲まない人よりほどほどに飲む人のほうが、たとえもと飲酒者を除外しても、約1/3心疾患が少ないことを示した。しかしそれはその違いの原因が全て適量飲酒であることを意味しない。禁酒家の一部は単に健康状態が良くないだろう、そしてこれは考慮されていない。
Glasgow大学代謝医学教授Naveed Sattar教授
これは興味深い報告だが新しいことはなく、報道の見出しはより大規模な最近Lancetに発表された研究でほどほど飲酒は心筋梗塞のリスクは低いものの他の心臓や脳の病気は増えていることが示されたことは無視している。(他多数指摘)
簡単に言うと、心臓を守るために飲酒をするべきではない。根拠の全体は飲酒が全体のリスクを改善する方法になることを支持しない。
英国心臓財団上級栄養士Victoria Taylor
このメタ解析では関連を発見できるが因果関係については言えない。飲酒量は自己申告で国や地域によりデータ収集に変動があり英国一般集団にあてはまらないかもしれない。また研究開始前の飲酒習慣や何故飲まないのかについての情報はない。著者らも解釈には注意が必要だと指摘している。
(飲酒関係の報道はあからさまに偏っているので。陰謀とかじゃなくて、人間はそういうもの−都合のいい情報を集めたがる−なんだという例)