食品安全情報blog過去記事

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意見等

  • イチゴにおけるシクロキシジムの最大残留基準値の改定

Modification of the existing maximum residue level for cycloxydim in strawberries
EFSA Journal 2018;16(8):5404 31 August 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5404
ILandwirtschaftliches Technologiezentrum Augustenberg社が、有効成分シクロキシジムのイチゴにおける最大残留基準値(MRL)の改定を申請した。提出されたデータは、イチゴにおける新しいMRL案を導出するのに十分なものであった。対象作物におけるシクロキシジム残留物を管理するのに実効性のある適切な分析方法が利用可能で、0.05 mg/kgという検出下限(LOQ)が実証されている。EFSAは、リスク評価結果に基づき、シクロキシジムを周知の農業慣行に従って使用する限りにおいては、それで生じる残留物を短期的および長期的に摂取しても、消費者の健康にリスクを生じる可能性は低いと結論付けた。

  • フェンブコナゾールの既存の最大残留基準値のレビュー

Review of the existing maximum residue levels for fenbuconazole according to Article 12 of Regulation (EC)No 396/2005
EFSA Journal 2018;16(8):5399 31 August 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5399
EFSAは、植物、加工農作物、輪作作物および家畜におけるフェンブコナゾールの残留実態を評価するために、Codex委員会が確立した最大残留基準値(MRLs)や加盟国の報告値などを検討した。入手されたデータに基づき、MRLs案の導出と消費者リスク評価が実施された。消費者における明確なリスクは特定されなかったが、規制の枠組みにおいて求められる情報がいくつか欠落していた。そのため、前述の消費者リスク評価は示唆的なものとしかみなされず、EFSAが導出されたMRL案のいくつかについても、リスク管理者による更なる検討が必要とされる。

  • ミルクに関する基本物質申請についての加盟国およびEFSAとの協議の結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for milk for use in plant protection as fungicide
3 September 2018
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1482
特定の有効成分は、植物保護的価値を有している可能性があるが植物保護製品として中心的に用いられるものではないため、植物保護製品として認可申請する経済的関心が低い場合がある。そのような物質について、それらのリスクが許容できる限り、植物保護用途への認可が促進されるように「基本物質」のカテゴリーが設けられている(規則(EC) No 1107/2009)。
ミルクを基本物質として申請したのはフランスのBasic-Eco-Logique社で、様々な農作物において防かび剤として使用することを企図している。
EFSAは、ミルクが植物保護の誘導因子となり植物防御機構を持つものと位置づけられ、基本物質として申請されたことに関し、加盟国と協議を実施した。この報告書では、協議の結果の要約と、個々の指摘事項に対するEFSAの科学的見解が提示されている。