食品安全情報blog過去記事

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評価等

  • 食品の化学物質汚染実態データ: 利害関係者の参加登録を待望

Food chemical occurrence data: nominations open for stakeholder group
12 September 2018
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/180912
EFSAは、食品の化学物質汚染実態データに関する利害関係者による検討グループにメンバーとして参加登録することを呼びかけている。
利害関係者、加盟国、EUおよび国際専門機関のネットワークは、EFSAが行う科学的評価に必要なデータを収集する上で重要である。「食品の化学物質汚染実態データに関する利害関係者による検討グループ」は2013年に設立され、これによりEFSAは利害関係者の専門知識や食品中の化学物質に関するデータをフルに活用することができる。
このグループのメンバーとして選ばれ、登録された利害関係者は、少なくとも1年に1度会合を開き、食品添加物、汚染物質および食品酵素に関するデータの提供に関わる実際的な側面および難題について、情報交換を行い検討する。
このグループのしくみについては、以下のウェブサイトに詳述されている。
http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/engage/stakeholders/180912-framework-interaction-DG-food-chemical-occurrence-data.pdf
参加呼びかけの詳細については以下のウェブサイトを参照のこと。
http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/engage/stakeholders/180912-call-stakeholder-organisations-DG-FCOD.pdf
利害関係者の参加表明は2018年10月1日まで受け付けられる。

  • 有効成分アザジラクチン(インドセンダン抽出物)の農薬リスク評価についてのピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance azadirachtin (Margosa extract)
EFSA Journal 2018;16(9):5234 13 September 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5234
アザジラクチンを温室観葉植物のダニ駆除剤として新たに加えられた代表的な用法で使用した場合の評価に基づき、結論の導出を行った。ジャガイモの殺虫剤としての認可についても、代表的な使用法を評価し、科学的意見を示した。規制目的のリスク評価に適切な信頼性の高いエンドポイントが示されている。しかしインドセンダン抽出物によって植物に生じる残留物の性質が判っておらず、ジャガイモに使用した場合の消費者リスク評価が完了していないなど、規制の枠組みの中で必要とされる情報が欠落しており、そのために安全上の懸念が指摘された。

  • フルキンコナゾールの既存MRLsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for fluquinconazole according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005
EFSA Journal 2018;16(9):5409 12 September 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5409
EFSAは、農薬有効成分フルキンコナゾールに現在欧州レベルで設定されている最大残留基準(MRLs)をレビューした。加盟国から提出された情報を考慮すると、フルキンコナゾールはEU内で使用されておらず、現在は輸入トレランスも定められていない。さらに、この化学物質について、コーデックス委員会(コーデックス最大残留基準)はMRLsを設定していない。そのため、どの動植物製品にもフルキンコナゾール残は生じないと予測される。だが、入手されたデータからEFSAは指標残留物や定量下限値(LOQs)を提示することができ、それらは、起こり得る違法使用に対して強制措置を講ずる際に役立つ。