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FDA、獣医領域での抗菌剤の監督・管理を支える5ヵ年計画を発表

FDA Releases Five-Year Plan for Supporting Antimicrobial Stewardship in Veterinary Settings
September 14, 2018
https://www.fda.gov/AnimalVeterinary/NewsEvents/CVMUpdates/ucm620378.htm
FDAの動物用医薬品センター(CVM)は、本日付で獣医領域での抗菌剤の監督・管理を支えるための5ヵ年計画を発表した。この計画は、医療上重要な抗菌剤(ヒトの疾患の治療に重要な抗菌剤)を動物の生産性向上のために使用することを止めさせ、それ以外の治療目的に使用する場合には、資格を有する獣医師の監視の下で行われる様にするために、CVMが歩んできた重要な道のりを踏まえたものである。この計画はまた、食品生産動物における抗菌剤の慎重な使用を支えるもので、医療上重要な医薬品は動物においては特定の疾患の治療、管理、ないしは予防に必要な場合においてのみ使用すべきであるという考え方に基づいている。
CVMは、その規制任務の一環として、抗菌剤を含む動物用医薬品の安全性および有効性に対して責任を有している。そして動物で用いることが企図されている抗菌性医薬品に関する規制や方策の策定や実施を調整している。「獣医領域での抗菌剤の監督・管理の支援: 2019〜2023会計年度の目標」は、今後5年間の抗菌剤耐性との闘いおよび抗菌性医薬品の有効性をの保持のためのCVMの活動の道しるべとなる青写真である。これには、新規のおよび現在認可されている動物用抗菌剤製品を評価するためにリスクに基づいた手法を適用すること、重要な利害関係者と連係してこうした製品の末端利用者の使用を監督・管理するのを支援することが含まれる。
CVMは、今後5会計年度をかけた局面において、この文書で概説した行動を開始する予定である。この局面におけるやり方では、重要な、科学に基づいた分析、公衆衛生上の影響、および利害関係者からのフィードバックに基づいて、調節が可能となるであろう。今後、CVMは、この計画で明確にされている個々の活動を進めるための戦略を作成し実施する中で、利害関係者や一般住民との関わり合いをさらに深めていく。
今日付でScott Gottlieb FDA長官が所信表明で述べているように、CVMの計画は、獣医領域およびヒトの健康管理領域の両方における抗菌剤耐性と戦うための広範なFDA全体にわたる戦略の一環であり、製品開発を促進して耐性菌と戦える安全で有効な治療の堅牢な供給路を確保するための活動を含んでいる。