食品安全情報blog過去記事

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論文

  • プロバイオティクスは必ずしも「善玉菌」ではない

Probiotics are not always 'good bacteria'
25-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/uota-pan102518.php
テキサス大学の技術者らがチップ上のヒトの臓器を使って疾患の発症メカニズムを研究することを可能にした。PNASに発表。「チップ上の腸の炎症」モデルを用いて腸の炎症が始まるときに腸のバリア撹乱があることを確認した。またプロバイオティクスについての常識にも疑問を提示する。腸のバリア−腸上皮が傷害されるとプロバイオティクス細菌は他の有害細菌と同じくらい有害である

  • 牛乳中エストロゲンは成人の健康に脅威となることはありそうにない

Estrogens in cows' milk are unlikely to pose a threat to adult health
26-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/esoe-oic102318.php
European Journal of Endocrinologyに発表された新しいレビューによると、天然に牛乳中に存在するエストロゲンは成人には安全である。妊娠可能性とがんについて検討した。エストロゲンが有害影響を生じる濃度は牛乳から摂取する量よりはるかに多い。
(欧州内分泌学会のプレスリリース。それはそうなんだろうけれど、この学会があるかないかのBPAの作用は用量がどんなに低くても問題だと主張していることとどう整合性があるのか、というのは疑問。)

  • 経口クルクミンは血管手術後の炎症削減に何の利益もない

Oral curcumin shows no benefit in reducing inflammation following vascular surgery
29-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/cmaj-ocs102318.php
CAMJに発表された大規模RCT。606人の腹部大動脈瘤の手術予定患者を1日2000mg二回4日間クルクミン経口投与あるいはプラセボに無作為に割りあてた。術後の炎症や合併症に差はなかった。二次解析で術後の腎障害はクルクミン投与群のほうが多かった
エディトリアルは「科学はこのようにして進む。期待された化合物が何もしないことより良くなかったことがわかるのは残念なことだが、それは毎日のようにおこっている」と述べる。「ナチュラルヘルス製品はほとんどの場合あるかなきかの根拠に基づいて先に販売される。そして良い科学は通常有効性を示すことができない。ナチュラルヘルス製品はより高度な科学的試験基準を満たすべきで、雑誌は公衆のためにそのような質の高い研究を推奨すべきである。そしてナチュラルヘルス製品の提供者は規制されるべきで、質の高い科学が間違いを証明した場合には彼らの宣伝が間違っていることを認めるべきである」