食品安全情報blog過去記事

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信頼できないウェブサイトが患者にリスクを与える

Unreliable websites put patients at risk
http://www.nature.com/news/2004/040802/full/040802-3.html

最近の研究から、がん治療の代替法に関するアドバイスを載せているウェブサイトの10ヶ所に1ヶ所は患者にとって害になる。インターネットの利用者6億人のうち55%は医療情報をインターネットから収集する。がんのような命に関わる病気の患者は代わりの治療法をウェブ上に探すが、その情報の質には大きなばらつきがある。
Annals of Oncology 15, 733 - 742 (2004)の報告では、最もよく利用されているがんの代替療法助言サイトを調査したところ、サメ軟骨やヤドリギのような「がん治療薬」118、緑茶や亜麻仁のような「がん予防薬」59を勧めていたが、どれも効果があるという科学的証拠はないものであった。特に治療薬として勧められることが多かったのがサメ軟骨であった。さらに3ヶ所ではがんの標準的治療をやめるよう助言しており、うち1つは医者の助言を聞き入れないように勧めている。

コメント
公式サイトの情報からは内容がわからないのでちょっと追加。
インターネット上の情報にはいろいろな種類のものがあるので利用する時は注意が必要です。
日本語のサイトでも似たようなもので、害になる情報もあるので、質を保証するための「認定」組織が動き出しています。
それでも最終的には利用者の判断になるので、基礎となる常識を身につけるしかないのかなという気はします。「奇跡の治療法」などというものがあるのなら広く使われているはずだし、今時「海外では常識で日本だけが知らない」などということもないです。一方いわゆる代替療法には地域差があって、日本だけで流行してるのがアガリクスでしょうか。