食品安全情報blog過去記事

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抗酸化ビタミンの効果

Arch Intern Med. 2004;164:2335-2342.
Vol. 164 No. 21, November 22, 2004
The SU.VI.MAX Study
A Randomized, Placebo-Controlled Trial of the Health Effects of Antioxidant Vitamins and Minerals
低用量抗酸化ビタミン添加によるガン一次予防効果の二重盲検無作為対照化試験。合計13017人のフランス人男女に一日120mgのアスコルビン酸、30mgのビタミンE、6mgのベータカロテン、100microgのセレン、20mgの亜鉛を飲んでもらい、平均7.5年間フォローアップした。
男性でのみ有意なガンの抑制がみられたが、男性のベースラインが低いからに過ぎない(男性の食事のバランスが悪い)。

(ここのところ立て続けにビタミンサプリメントなどにがんなどの病気予防の効果はないという報告が出ています。不足気味の人が足りない分を摂るのは効果があっても、大量に摂ればいい、というのは間違いだということです。そもそもガンの発生に活性酸素などが重要な役割を果たしている、という酸化仮説が最近は評判が悪いです。普段の栄養が偏りがちな人は医薬品のビタミン剤を適量補充すればよく、大量に摂る必要は全くないということです。まして品質に疑問のある「食品」として売られているサプリメントは財布を軽くするのみならず有害ですらある可能性があるということは知っておくべきでしょう。不足が問題になることがはっきりわかっているビタミン類ですらそうなのですからその他の「健康に良い成分」などというものは推して知るべし、です。)



EurekAlertより