食品安全情報blog過去記事

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消化管の微生物の健康的な混在がアレルギーや喘息予防の鍵となる

Healthy mix of GI tract microbes are key to preventing allergies and asthma
23-DEC-2004
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2004-12/uomh-hmo121704.php
ミシガン医科大学の研究者らがInfection & Immunity: 73(1), January 2005に発表した研究によれば、消化管に常在する微生物の変化が肺における動物のふけや花粉のような通常の抗原に対する免疫系の反応を増強して慢性のアレルギーや喘息になるリスクを増やす可能性がある。
著者らは正常のBalb/Cマウスに5日間抗生物質を投与して腸内細菌を殺してから、Candida albicansを経口投与した。抗生物質の副作用としてC. albicansの数が増える。抗生物質をやめてから卵白由来実験用アレルゲンであるオボアルブミンを鼻腔から投与し、アレルギー反応を抗生物質を投与しないマウスの場合と比較したところオボアルブミンに対する気道過敏症が増加していた。
近年のアレルギーや喘息の増加には子どもたちが免疫系の発達に十分な感染に暴露されていないことが原因とするいわゆる「衛生仮説」が主流である。著者らは最近みつかったレギュラトリーT細胞が腸管で耐性を獲得して肺に至るという説を主張している。



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